IA Summit報告 その1
<サミット概要と参加の感想>
4月3~7日に米国ボルチモアにて開催されたIAサミット。
14回目になる今回は、なんと43もの国から500人の参加者が!
そのうち、日本からの参加者はコンセント、花王、伊藤忠テクノロジーズ、インフォバーン、イントリックスからの合計10名。(今回は運良く年度末を外しての開催だったので、珍しく大所帯だったようです)
日程はざっとこんな感じでした。
DAY 1:ワークショップ参加
Reframing IAワークショップに参加。
海外でのIA活躍分野と日本との認識の違いを目の当たりに。アツい議論が交わされ、すでに刺激的すぎる8時間。
DAY 2:予備日
日中はボルチモア市内観光。
夜はファーストタイマー(初参加者)向けオリエンとウェルカムパーティーに参加。
DAY 3:メインセッション 1日目
9時から17時までみっちりセッション、夜はPoster Sessionを聴講。
久しぶりの英語と刺激的な内容で脳味噌がフル回転だったせいか、すでに頭脳疲労MAX。
DAY 4:メインセッション 2日
同じく終日セッション。
夜はFirst Timers′ Dinner, Game Night & Karaoke party参加(見学?)。
カラオケは最近のIAサミット毎年恒例とのことで、IA大御所な方々の以外な一面に遭遇。
DAY 5:メインセッション 3日日
セッション最終日。
終わった後に日本チームでラップアップ(振り返り会)開催。
参加できなかったセッションの情報なども共有。
DAY 6:帰国
初参加者でも楽しめる配慮
今回私たちは初参加だったわけですが、そんな初参加者でも気軽に楽しめるようにIAサミットにはところどころに配慮がされていました。
全体的にウェルカムな雰囲気があったのはもちろんなのですが、初参加者向けのオリエンテーションがあったり、First Timers’ Dinnerという初参加者限定でIAの大御所を中心に、8~10人程度の少人数制のディナー会が企画されていたり。また、スピーカーとして初参加の人向けにコーチングプログラムが用意されていたり、と参加者の視点に立って場を盛り上げていこうとするバックアップ体制もあり、スピーカーとして参加する際にも心強い仕組みになっているようです。
First Timers’ Dinnerは初参加者はどれでも好きな会を選んで参加できるというものだったので、私と柏井さんはAbby Covertの会に参加。集まったメンバーはUSやUKからの初参加者で、中には父娘で来ていた方も。
お互いが気に入ったセッションの話をしたり、取り組んでいるプロジェクトの話をしたりしながら、同じ考え方に感動したり、同じような悩みを共有したりして、有意義な時間を過ごすことができました。
自分のキャリアとしても本当に良い刺激をいっぱい受けることができたので、1回スポット参加で終わらせるのではなく、来年か再来年か、また定期的に参加できるといいなと思っています。
今年のバズワード5つ
カンファレンスを終えてみて、私が感じたバズワードというか、盛り上がりを見せていたトピックを5つご紹介しようと思います。
1. Internet of Things
身の回りのものすべての全部インターネット化、ということ。
Google Glassの出現で、“Google your room” が次のトレンド?現状ではなんだかんだクラウドもいろんなサービスで分断されてるので、統合の動きが進み、情報検索のしやすさも加速していくのでは?というような話が出ていました。
2. Unicorns
ユニコーン=空想上の生き物ということで、UXに置き換えると「UXを一通り知っていてPJを進められるジェネラリスト的人物」(=今一番求められている人材)という話で盛り上がっていました。
UX Unicornを育てようという動きがあり、教育プログラムの設立も進んでいるとのこと。
3. Sketch notes
スケッチによるコミュニケーションが注目されていることもあり、セッションを一枚絵でまとめるスキルが紹介されていました。
IAサミット中のスケッチノートをまとめたFlickrグループがあるので、詳細はそちらをどうぞ。(これをセッション中にまとめきってしまうのだからとんでもないです。)
スケッチノートは後から見返した時に楽しいし、参加していなかった人にも共有しやすいので、良い感じです。今後のカンファレンスのノートまとめはスケッチノートで行きたいと思います。
4. Responsive(笑)
これは話題に出るたび(笑)とともに語られていました。「梃子も杓子もResponsive」なクライアントからの依頼が増えてるっぽいのでこんな感じの反応なんでしょうか。
そうは言いつつ、ナレッジ共有のトピックとしては多く取り上げられており、ブレイクポイントマトリックスなども紹介されてました。
5. Wireframe(苦笑)
こちらも、これに固執するのはダメだよね、という感じのコンテクストで(苦笑)とともに語られることが多かったです。
Reframing IAワークショップでは、“WF is dead”と言われてしまう始末。バズワードというより、いわゆる地雷ワードでしょうか。
日本ではまだまだですが、USではIAはより事業に近い根本のデータの見直しを担当することが増えているようです。また、Webのインタラクティブ性が高まっていることもあり、インタラクションデザイナーがワイヤーを担当したり、そもそもワイヤーではない手法を使用する場合も多いとかで。
クロージングプレナリーでは、プロジェクトのニーズ、スピード感、クライアントのリテラシーに応じてプロトタイプやスケッチやカンプと使い分ける必要がある、ということで締めくくられていました。(下記がそのスライド)
次回は印象に残ったセッションをご紹介していきたいと思います。(⇒柏井さん、勝手にバトンタッチします!笑)
ということで、次回をお楽しみに!(たぶん)