イントリックス株式会社

コンサルタント対談『Web戦略のリアル』(第三回:Web戦略におけるプロジェクトマネジメント)

Web戦略コンサルティングって何?そんな疑問に答えるべく、イントリックスのWeb戦略コンサルタントが、様々な切り口で自らの仕事について語ります。今回はその第三回。プロジェクトマネジメントとWeb戦略の関係が明らかに!?(全三回)

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Web戦略の仕事と聞いて、パッとどんな仕事かイメージするのは難しいのではないでしょうか。そこで、イントリックスのWeb戦略コンサルタントである私、坂本が、仲間のコンサルタントたちに、様々な切り口で、自分の仕事について聞き出します。
第三回は、Web戦略におけるプロジェクトマネジメント。今回は、Web制作のプロジェクトマネージャー(PM)として経験豊富な二人に、Web戦略とプロジェクトマネジメントの関係や、イントリックスのプロジェクトの特徴について語ってもらいました。

今回の二人

・吉村奈保(よしむら なほ):プロジェクトマネージャー
Web制作会社でCMS関連の大規模案件をこなすディレクターとしての経験を積んだのち、イントリックスに入社。現在は、Web制作プロジェクトの経験を活かしつつ、戦略部門でマネージャーとして活躍中。世界中の文学を読むのが大好き。

・西原杏子(にしはら きょうこ):プロジェクトマネージャー
事業会社のウェブサービス運営、Web制作会社でのプロジェクトマネージャーを経て、イントリックスに入社。本籍はWeb制作部門ながら、戦略からサイト構築までのプロジェクト管理や全体推進を担う。某女性アイドルグループをこよなく愛する。

制作と戦略。同じWebプロジェクトなのにカルチャーショック!?

-お二人は、制作会社のバックグラウンドを持ちながら、現在戦略プロジェクトも回しています。それぞれのプロジェクトの違いはどのような点にあると思いますか?

【吉村】
一般的にですが、Webサイトの制作プロジェクトと比べると、戦略の方が、タスク管理がフレキシブルだと思います。イントリックスで最初に戦略プロジェクトにアサインされた際、Web制作で作る、WBS(Work Breakdown Structure:作業分解構成図)に個々の作業をエクセルの表に細かく落とし込むようなタスク管理を想定していました。しかし、大まかなスケジュールに対し、図形の矢羽にタスクを書き込むスライドベースのもので足りると指示されたとき、驚いたのを覚えています。

【西原】
もちろん、クライアントや契約内容によっては、WBSを作るようなこともあります。ただ、戦略プロジェクトはそこまでしなくても回ることが多いのも事実です。タスクを厳密に管理することも重要ですが、それよりもさらに、クライアントとのコミュニケーションの取り方や、その期待されているレベル感ををいかに理解して対応するかということの方が、より重要だと考えられていますね。

【吉村】
その背景には、品質管理があるかもしれません。実際に目や画面操作で確認できるWebサイトと異なり、戦略の品質管理には独特の難しさがあります。戦略はどこがどう優れているか、品質を客観的に示すことが困難だからです。どんなに最適と考える戦略を立てても、クライアントに納得してもらえなければ意味がありません。慣れるまでは、何をどこまで仕上げたらよいかレベル感が分からず、不安を感じることが少なくありませんでした。ただ、様々なクライアントとのコミュニケーションを積み重ねることで、克服していったと思います。

【西原】
それは本当にそう、すごく分かります(笑)。Web制作プロジェクトでの常識が通用しないところがあると思います。やはり、成功体験、失敗体験をそれぞれ積んで、相場観を掴んでいくしかないですね。

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-Web制作プロジェクトの常識が通用しない点は、タスク管理や品質管理の他、どのようなことがありますか?

【西原】
細かいところですが、納品についても、最初は衝撃でした。WebサイトはHTMLデータで納品しますが、戦略は、Webサイトではないので、PPTで作るドキュメントとそのプレゼンテーションが納品です。最初は楽でいいと思ったけど、これが実は大変で。。。

-どういうことですか?

【西原】
ドキュメントやプレゼンテーションへの要求水準がとても高いことですね。クライアントは、私たちのことを制作会社では無くコンサルとして扱うので、コンサルティング会社としての説明やドキュメントを求められます。それこそ、一枚のスライドのリード文の書き方一つとっても、注意が必要です。
具体的には、戦略フェーズの次に予定されるWeb制作に関する知識や情報は、よりかみ砕いた分かりやすい表現をしなければ、理解されません。また、いかに分かりやすくても陳腐な表現では、クライアントが関心を失ってしまいます。ある程度Webを活用していて、制作会社からの提案を受けるのに慣れたクライアントであれば、「UI(ユーザーインタフェース)を改善しましょう!」などと話した途端、「あー、またその話・・・」みたいな、興味を失った表情をされることだってあります。

【吉村】
そういうこと、ありますね(笑)。Web制作会社では、Web制作に関する情報は、担当者用の説明書を口頭で解説するだけで足りることが多いのですが、イントリックスでは、戦略はもちろん、制作フェーズでも、全てスライドで、クライアントが視覚的に分かるように資料を作ります。これも最初は意外でしたね。
やはり、ドキュメントやコミュニケーションに関し、言葉一つを練るのに数時間かけても惜しくないと考えるのが、戦略プロジェクトの特徴だと思います。意思決定者の方が仮にWebに詳しくなかったとしても、資料を読み、説明を聞くことで、一発で判断できることを目指しています。

ここが違う!イントリックスのプロジェクト推進

-戦略とWeb制作の違いもありそうですが、イントリックスのプロジェクト推進自体にも、ずいぶん特徴がありそうですね。その辺りは、どう感じていますか?

【西原】
イントリックスでは、Webサイトリニューアルありきではないことと、サイト群視点でとらえていることが、特徴ですね。Web業界では、リニューアルをすることが大前提としてあって、その上で、PDCAを回しましょうと考えることが多いと思います。また、Webサイトといっても、サイト群ではなく、キャンペーンページや企業情報ページなど、個々のサイトのリニューアルであることが一般的ではないでしょうか。

【吉村】
そう。イントリックスの戦略は、リニューアル自体が目的ではありません。クライアントとのコミュニケーションを通じ、3~5年のスパンで、そもそも将来どうなっていたいのかという、大きな目標を作ることからスタートします。その結果、現時点ではリニューアルが必要ないという結論に至ることだって当然あります。

-サイト群視点については、いかがですか?
【吉村】
グローバルWebのプロジェクトであれば、見なければならないサイトが最低でも100~200程度があり、それらの整合性も含めた、サイト群視点で常に考えなければなりません。
実際、企業のサイト群には様々な課題がありますが、提案段階や、戦略フェーズに着手した時点でそれらがはっきりわかっていることは、ごくまれです。クライアントから話を聞いた時点で、サイト運営のガイドラインの話だと考えていたら、サイト群の問題だったり、組織や体制の問題だったりすることは珍しくありません。

-他に、イントリックスの進め方で特徴的なことは何ですか?
【西原】
PM視点でいうと、戦略も制作も同じ人がPM(プロジェクトマネージャー。以下同じ)をやるのが多いのは意外であり、驚きでしたね。Web制作業界では、これは異例なことです。PMというと制作や開発現場のイメージが強いと思います。

【吉村】
ただ、自分の経験上、Web制作のPMが戦略フェーズでもPMをやるのは、大変ですが、非常によいことだと思います。進め方の違いを理解することは、戦略も制作も含めたプロジェクト全体にとって重要だからです。

Web制作だけでは満足できない。もっとクライアントの中へ・・・

-同じWebサイト構築のPJでも、イントリックスで、しかも戦略が絡むと、かなり異なることが分かりました。ところでお二人は、なぜ、戦略も含む世界に飛び込んだのですか?

【吉村】
Web制作のPMをやっていると、Webサイトだけでは解決できない問題が多いことに、絶対に気づかされます。その壁にぶち当たったときにどうするかが、分かれ目でしたね。そこでいいサイトを作ることに専念するという人もいると思いますが、私は、もっと根源的なことを考えたいと思いました。
イントリックスでのプロジェクトでは、Webサイト制作から遡り、クライアントの組織の問題や、担当者の教育の問題といった上流工程に、思った以上に踏み込みます。そこも含めて提案できることに、やりがいを感じています。

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【西原】
同感です。Web制作について、例えば代理店経由だと、予算や体制が決まった状態で降りてくることがほとんどです。クライアントのRFP(提案依頼書)なども、作り直したいと思うときだってありました。イントリックスでは、戦略を通じ、組織の内情に入り込んで、クライアントの予算や方針からWeb制作に絡めることは面白いと思っています。それこそ、RFPなども、イントリックスであれば、そもそもその作成から支援することだって、できますからね。

-それでは最後に、お二人のようにWeb制作のバックグラウンドを持ちつつ、Web戦略に興味がある方に、何かアドバイスがあればお願いします。
【西原】
システムの開発やWeb制作を続けてきた人のキャリアステップとして、戦略のPMはとても価値があると思います。戦略に必要な細かい知識は無くても、興味があって、調べたりすることが苦じゃなくて、社内外の誰に聞いたら分かりそうかの目星をつけることができれば、十分戦力になります。ぜひ興味を持ってほしいです。

【吉村】
仕事の幅を広げたい人には、うってつけです。現時点で戦略的なことに興味さえあれば、その後は学習や社内教育などで補えるので、大きな問題は無いと思います。
実際、イントリックスはサイト群プロジェクトなので、クライアントからは、ドメインや、海外ローカル、国内のブランドサイトなど、様々な課題を一気に相談されます。そこで自分の興味の範囲外だから、と消極的な姿勢になると、クライアントの信頼を得ることが難しくなりますが、ありとあらゆることに興味を持つスタンスがあれば、魅力的な職場だと思いますよ。

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聞き手からの感想

Web制作のプロジェクトマネージャーの経験を持つ二人の話から、単なるWebサイト制作と、Web戦略も含めたサイト群プロジェクトの違いについて、理解をクリアにすることができました。Webを突き詰めて考えていくと、企業組織や企業活動そのものに行き着かざるを得ず、戦略段階に関わりたいと考えるのは、自然な流れだと思います。戦略も制作も、そしてシステムもカバーできるイントリックスの三位一体の魅力を、改めて認識しました。
(聞き手:坂本勝(イントリックスアナリスト))

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第一回:Web戦略コンサルタントの最前線

そもそもWeb戦略とは何なのか?何のためにあるのか?Web戦略コンサルタントのお仕事について語ります!

第二回:日本企業のビジネスを活かすWeb戦略

代表気賀と商社出身アナリストの林が、ビジネスにおけるWeb活用と今後の展望について語ります!

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グループWeb(サイト群)戦略立案

グループ全体のWeb活用強化には、個別サイトの充実化の取り組みを尊重しつつグループサイト群としての方向性を明確化することが不可欠。イントリックスでは、グローバル展開を踏まえた連結視点でのWeb戦略をご提供しています。

グローバルWeb戦略立案

海外事業戦略や地域毎の要望を踏まえてグローバルWebが目指すべきゴールとロードマップを策定し、アクションプランをWeb戦略として具体化します。イントリックスは、見落とされがちな海外事業やWeb担当者の声を丹念に拾うことで、実行可能性を重視します。

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書いた人

坂本勝

アナリスト

時間と空間を超えたインフラとして、Web戦略にこだわりたい。

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