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リゾート地で働くのはあり?なし? ワーケーションお試しレポート

イントリックスのこと
ゆるやか広報班 編集部

働き方改革関連法の施行やコロナ禍によって、人々の働き方は新しいものへと変わりつつあります。イントリックスも2020年以降リモートワーク体制に移行するなど、働き方の多様化への対応を進めています。

オフィスと自宅以外の働き方の可能性を探るべく、イントリックスはこの度、1週間のワーケーショントライアルを実施しました(トライアルなので、旅費・交通費は会社持ちです!)。今回の記事では、参加者の一人である太田祥子に、ワーケーションのメリット・デメリットを自問自答形式で忌憚なく語ってもらいました。

質問者:Shoko Ohta(略:S)。Marketing Strategy部門所属。ダジャレが好き。恥多き人生を送ってきました。

回答者:Ohta Shoko(略:O)。(中略)。恥多き人生を送ってきました。

ワーケーションで困ったことは……

S:社内の熾烈なじゃんけん争いに勝ち抜き、ワーケーショントライアルで和歌山に行ってきたOさん。1週間というそれなりに長い期間になりましたが、初めてのワーケーションはどんな感じだったのでしょう。

O:そうですね、ありかなしかでいうとありかもしれないと思いました。

S:意味深な表現ですね。気になるので順番に聞いていきましょう。まず一番大事なワークの部分はどうでしたか?

O:ざっくり所感をいうと、普段と違う場所で仕事をする良さもあれば、逆にやりにくいところもありましたね。

S:なるほど。悪いことから聞く派なのですが、やりにくいと感じた点はどこでしょうか。

O:今回はホテルの同じ部屋に2人で泊まったのですが、可能であれば別々の部屋がいいと思いました。イントリックスは対クライアント、社内問わずWeb会議が多いです。オープンな場所で大きな声を出すのは憚られるので、少なくとも自分がよく話すであろうWeb会議は個室でやった方がいいのかなと思います。1週間もいると、どうしても2人が同じ部屋で別のWeb会議に参加する時間がありました。

今回宿泊したホテルの部屋。Web会議が特別ではなくなった今、ワーケーションでの部屋割は一考の余地がありそうです。

S:確かに2人で違うWeb会議に出席するとなると同部屋は少しつらいですよね。ホテルにはワーキングスペースなどはありましたか?

O:カフェスペースとラウンジが開放されていましたが、結局私はどちらもあまり使いませんでした。

S:Oさんは出社率も高いし、そんなに移動を面倒くさがりそうなイメージはありませんが、何か事情があったんですか。

O:カフェスペースは午前中しか使えなかったんです。正午からはカフェが開店してワンオーダー制となってしまい……。いえ、ケチな気持ちだけで使わなかったわけではないので、それについては後ほど。ラウンジは目の前に海岸が広がる、眺望がとてもいいところではあったのですが、ソファと低めの机が設置されているだけで、ノートパソコンで文字を打つような作業には向いていなかったんです。

S:そういう感じだったんですね。で、結局Oさんは部屋に引きこもっていたと。先ほど、ケチな気持ちだけではないと言っていましたが、他に何かあったのですか(疑)。

O:複数のモニターで作業する人は多いと思います。私も普段3画面で仕事をしていて、今回もポータブルモニターを2枚持っていきました。場所を変えるとそれらをいちいちセッティングしなければならず、面倒でした。あとはオープンな場所なので会社のパソコンを置きっぱなしにしづらいというのもありましたね。結局、自分が話さずメモもそんなに取らない短めの社内会議の時だけラウンジを使って、あとは部屋にこもりっぱなしでした。一緒にいったメンバーは積極的にワーキングスペースを使っていたので、好みもありそうです。

広いスペースを存分に使うことができるのはワーキングスペースの利点。一方で、機材が多いとセッティングの手間がかかります。

S:セッティングが面倒なのは全面的に同意します。閉鎖的なのとセッティングの面倒さを比べたら前者を取りますよね。部屋ではどんな感じで仕事をしていましたか。

O:当たり前ですけど、もともと仕事するための空間ではないので、作業スペースを確保するのは少し難儀でした。二人とも同じテーブルで仕事できる広さはなかったので、私はテレビ台のようなところで仕事していました。1週間もあるし快適に仕事をしようと思ってキーボードも持っていきましたけど、置ける場所がなくて使いませんでしたね。

S:ワーケーションなのにキーボードまで持っていって、がっつり仕事する気満々ですね。他に何か困ったことはありましたか。

O:逆に、他にすごく困ったことはなかったんですよね。多少やりにくい部分はありましたが、通信環境さえあれば仕事はできるんだなと改めて思いました。ワーケーションだからどうということは特にありませんでした。

絶景の夕日スポットが癒やしに

S:それでは次に、ワーケーションをして良かった点も聞いていきましょう。

O:普段よりは積極的に気晴らしができました。砂浜をお散歩したり、お昼ご飯を食べに外に出たついでに足湯に寄ったり。やはり旅先だと「せっかくだから」という気持ちが働いて、よく外に出ていましたね。ホテルが丘の上にあるので、外出するたびに坂道を行き来していい運動になりました。

S:普段より健康的になっている感がありますね。

O:ホテルの露天風呂から夕日が見えたので、仕事を切り上げて温泉に入ったりもしました。たまたま忙しい時期でワーケーションなのに残業していたのですが、リフレッシュできたのは良かったです。私は朝が弱いので1回で断念しましたが、朝風呂からの仕事もすっきりしますね。温泉に1週間行くことはなかなかないのですが、それだけいると美肌になった気がします。半年くらい、温泉地に移住もいいなと……。

S:ワーケーションから移住まで飛びましたね。所属部門のチャットに夕日の写真があがっていて満喫してるな~と思いました。

O:あの日は夕方の会議が少し長引いていたんですが、「夕日を見に行きたいです」とお願いしたら「行っておいで」と会議を切り上げていただきまして……。ホテルで自転車を借りて近くの夕日がきれいなスポットに行きました。電動自転車の電源を入れ忘れて、坂道をぜえぜえ言いながら登りました。

坂道の先にはこんなにきれいな夕日が。電動自転車(人力)を必死にこいだかいがありました。

S:夕日に向かって自転車を漕ぐとか、どこかの青春アニメみたいですね。電源入れ忘れたって(笑)。

O:立ち止まって確認するのって仕事に限らず大事だなって思いました。汗だくになって走りましたよ、せっかく送り出してもらったのに沈んでしまうって。

S:間に合って良かったですね。天気にも恵まれたようで。なんだかんだ楽しそうです。

O:正直に言うと、こんな観光地で自分はなぜ仕事をしているのかという気持ちがよぎる瞬間はありましたね。

S:だいぶぶっちゃけましたね。

O:いろいろ大変だった時期でもあり……。とはいえ、ワーケーションで気晴らしができたのは救いでもありました。もっとバケーションをしたかった気持ちはあるものの、一方でワーケーションのほんのわずかな「ション」の部分に救われたというか。

S:ション。

O:半休取れるくらいの余裕がある時に行けると良かったなと思います。終業時間が17時にしろ、18時にしろ、それからだとほとんど何もできないんですよね。そう考えると、就業時間内に仕事している間はホテルに出張に行っているのとあまり変わらないかもと思います。就業時間や途中外出の融通がきくと、もう少しワーケーション感が出るのかもしれません。

ワーケーション、今後も使っていきたい?

S:暮らしむきはどうでしたか? 何か困ったことはありましたか。

O:おおむね困ったことはなく、過ごしやすいところでしたよ。徒歩10分圏内に、コンビニや24時まで開いているコインランドリー、24時間営業のスーパーもありました。探してみると食事処もありましたね。1週間続けて外食だと胃も懐も心もとないという方は、適度にお惣菜やコンビニ弁当とお店を組み合わせるといいかもしれません。海の近くだったから、スーパーのお寿司でもお魚がおいしい気がしました。外食したときはうっかりお酒も進んでしまいました。

S:いいですねえ。海鮮料理と地酒はさぞかしおいしかったでしょうね。お休みはどこか行きましたか?

O:近場の動物園に行ったり、参詣道をドライブしたりしました。温泉があちこちにあって最高でしたね。

バケーション(?)中のパンダ。

S:地元経済にも程よく貢献してきたみたいですね。今回は会社から交通費、宿泊費の補助が出てのワーケーションとなりましたが、今後も使っていきたいと思いますか?

O:悩ましいですね。確かにいつもと違った感じで楽しくはありましたが、私自身は仕事と旅行は切り分けたい気持ちの方が強いです。あえてワークを絡めなくても、普通に遊びに行ったほうが気分転換になりますし……。

S:意外ですね。すぐさま申し込んでいたのでもっとノリノリなのかと思っていました。

O:あくまで私が仕事とプライベートをきっちり分けたいタイプなだけで、そこが気にならない方は一度試してみてもいいのではないでしょうか。場所が変わっても特に仕事への支障はないと思っているので、あとは個人の判断かなと思います。

S:今回は会社の同僚の方と二人でのワーケーションでしたが、そこはどうでしたか。

O:すごく良かったと思います。私はリモートワークが当たり前になってから入社しているのですが、ある程度の時間を一緒に過ごせるのは大きいなと感じました。特にプロジェクトが被っているわけではなかったのですが、同じ部屋で仕事している時、私のぼやきにアドバイスをくださることもあったりしました。同じ場所で毎日働く必要はないかもしれませんが、とはいえ同じ会社で働く社員なので、ワーケーションでもなんでも少し密接に関われる機会があるといいなと思います。

S:そうですね。わざわざどこかに行かなくてもいいかもしれませんが、長時間誰かと関わる機会があってもいいですね。さて、そろそろお開きにしますが、最後に言い残したことはありますか。

O:1週間、一緒に楽しい時間を過ごしてくれたメンバーと、このような機会を与えてくださった会社の皆様、ありがとうございました。