代表・氣賀がブログ編集部へ持ち込み企画!BtoB企業に特化したご支援を行っている私たちも詳しくは知らなかった「工業技術センター」へ、気賀が潜入してきました。
イントリックス代表の氣賀です。BtoB企業のデジタルマーケティング支援を手掛ける仕事柄、新聞の産業欄に目を通していると、「自治体の工業技術センターが新たな〇〇分析装置を導入」という記事を見かけることがあります。
コニカミノルタ、ニコン、島津製作所など日本有数の分析・計測機器メーカーをお客様に抱える当社としては、こうした装置を次々と導入する工業技術センターなる組織のことが気になっていました。
この度、縁あって広島市工業技術センター(指定管理者:(公財)広島市産業振興センター)の講習会をお手伝いする機会があり、またとないチャンスとヒアリングをお願いしたところ、技術振興部 小林克昌氏のご厚意で、材料・加工技術室・専門員の隠岐貴史氏に念願のお話をうかがうことができました。
以下、我々にとっては未知の領域の組織、広島市工業技術センターの潜入記です。
工業技術センターは中小企業の研究開発(R&D)支援機関
―― 組織名から想像はつくものの、工業技術センターの目的を教えていただけますか。
隠岐:当センターは広島市域の中小製造業を対象に、開発の支援やクレームの原因究明のための分析・計測の支援を行なっています。相談内容は中長期の開発よりも、今現在作っている製品に関する相談が多いですね。
広島にはマツダや三菱重工の協力会社が多数ありますが、数百人規模の一次協力会社でも十分な研究・試験設備を持つことは難しいので、こちらをご利用いただいています。
―― 支援の具体的な内容はどんなことでしょうか。
隠岐:職員による技術指導相談から外部専門家(アドバイザー)派遣、依頼試験、分析・計測設備貸出、共同研究まで、幅広い支援を行なっています。平成25年の実績では、
- 技術指導・相談:2,196件
- アドバイザー派遣:30回
- 依頼試験:27,783件
- 設備貸出:9,868件
となっています。その他、技術者育成のための講習会や研究会の開催、情報発信などが主業務です。
―― 依頼試験と設備貸出は、一日当たり100~200回の利用ですから、ニーズの高さがうかがえます。対象企業は広島市内なのでしょうか。
隠岐:約3割は広島市外です。県外では、東京や東北から問い合わせが来ることもあります。当センターが持つ特殊機器がWebサイトの検索結果で上位に出てくることもあるようです。県外だと倍の値段とするところもありますが、うちは平等ですので是非ご利用ください(笑)
メーカーにとっては、自社製品を使ってもらう機会のひとつ
―― 試験用途から工作設備まで、所有機器は多岐に渡りますね。
※広島市工業技術センターの設備機器一覧には、様々なメーカーの機器がずらりと並んでいます
広島市工業技術センター 設備機器の紹介
隠岐:毎年新しい設備を加えており、設備は多様です。ある設備の導入を考える中小企業が同じモデルをデモ的に利用される場合もあります。メーカーにとっては実際に使ってみて自社製品を選んでもらえる機会にもなっているのでしょうね。