【実践編】サーチコンソールを使ったSEO対策
以前にサーチコンソールの導入方法と基本的な機能について解説をする記事を書きました。
参考:【初心者向け・画像つき】サーチコンソール(Search Console)の導入手順と使い方
今回はサーチコンソールの主要機能である「検索アナリティクス」の使い方をご紹介します。
「検索上位に表示させたいけど、どのようにコンテンツを改善すれば良いか分からない」というWeb担当者の方は、サーチコンソールの検索トラフィックを活用したSEO対策を学んで、実践してみて下さい。
「検索アナリティクス」の使い方
まずはサーチコンソール「検索アナリティクス」の具体的な使い方を解説していきます。
検索アナリティクスを開くと下記のような画面が表示されます。
①は表示するデータを選ぶものです。チェックを入れたものが、画面下に表示されます。
- クリック数・・・検索エンジンの結果からクリックされた回数
- 表示回数・・・検索エンジンの結果に表示された回数
- CTR・・・クリック率(クリック数÷表示回数×100)
- 掲載順位・・・そのキーワード毎に検索結果に表示される順位です
②はサイト全体の平均です。
なので平均掲載順位が低くても落ち込む必要はありません。掲載順位が低いページもあれば、高いページもありますからね。
③検索クエリが表示されています。クエリとは検索キーワードのこと。
例えばこの表示の場合、「イントリックス」で検索がされたときに321回表示がされて、うち240回クリックされてサイトに流入したということになります。
検索キーワードではなく、ページを切り口に検索結果のパフォーマンスを見ることもできます。
赤枠で括った「ページ」を選択するとページごとのクリック数・表示回数・CTR・掲載順位を表示させることができます。
また「クエリ」「ページ」はフィルタをかけることで任意のキーワード、ページのパフォーマンスを調べることも可能です。
この他にもデバイスをスマホだけに絞ったり、国を絞ったりなど様々なフィルタが可能なので、いろいろと試してみると面白いと思います。
SEO対策の実践
ここからが本題です。
検索アナリティクスを用いたSEO対策ですが、人によって様々なやり方があると思うので、私の方法をお伝えしようと思います。
コンテンツ改善
SEO対策の本丸はコンテンツ改善です。
検索エンジンは、ユーザーが検索した語句・疑問に対して最適な解を返すもの。検索ユーザーの疑問に的確に答えているページほど検索結果上位に表示されます。
とは言え、SEO対策のコンテンツ作りはとても奥が深く、ここでは説明しきれない程のノウハウがあります。
ここでは、コンテンツ改善に向けたSearch Consoleの活用方法を抑えてもらえればと思います。
コンテンツ改善に向けたSearch Consoleの使い方
まずは現状を把握するところから始めます。
◯◯◯というキーワードで検索されたときの自社サイトのパフォーマンスを調べてみましょう。
検索クエリの右の矢印をクリックします(ここでは「btob web制作」を選択します)。
続いて「ページ」を選択します。
これで「btob web制作」と検索された際に、どのページが何位に表示されたのか、何回表示されるのか、何回クリックされたのかなどの情報を見ることができます。
狙ったキーワードで検索上位が取れていない場合、そのキーワードで検索したユーザーの疑問に答えられていないということです。
検索ユーザーの疑問に答えるコンテンツを追加する必要があります。
ユーザーの疑問に答えるページとは何か?
手っ取り早く調べるには、Google検索(シークレットモード)で上位に表示されるコンテンツがどんな情報を提供しているのか確認します。
上位表示されるページが、ユーザーの疑問に的確に答えられているということですからね。
その上で自身のサイトに足りていない情報をページに足していたり、新たなコンテンツを作ります。
(パクリは絶対にNGです。自身のサイトに足りていない情報を自分の言葉で追加しましょう)
またキーワードプランナーも使い、「btob web制作」を調べて、関連性の高いキーワードとして出てくるもの拾います。
これらのキーワードを調べるユーザーが「どんな情報を探しているのか?」をしっかり考え、疑問を解決できるコンテンツを追加していくことも必要です。
SEOはページ単体ではなく、ユーザーが持つあらゆる疑問を包括的にカバーできているかも評価ポイントとなります。
クリック率(CTR)の改善
クリック率(CTR)が低いページの改善を行います。
「クリック率が低い」というのは、検索結果で表示された回数は多いのに、クリック数が少ないというページ。
せっかく検索結果に表示されているのに、それがクリックされていない。
これはページタイトルやディスクリプションが検索ユーザーにとって魅力的でないということです。
検索アナリティクスで、
①「表示回数」と「CTR」にチェック
②「ページ」を選択
③「CTR」をクリックして、数値が低い順に並び替えます
これでクリック率が低いページを洗い出します。
10回や20回といった表示回数でクリックされてないのは後述する”no index”などの対策が必要です。
問題は数百回と表示されているのに、全くクリックされていないページ(黄色枠)。
こうしたページはせっかく検索結果に表示されているのに、タイトルやディスクリプションが魅力的ではないと考えられます。
ページのタイトル、ディスクリプションを見たユーザーが「いかにも問題を解決してくれそうだ!」と思えるような形に修正してみましょう。
低品質なページを”no index”にする
上で書いたように、検索エンジンはユーザーの疑問に対して答えを返す場所です。
そのページがユーザーにとって知りたい情報でなければ、ユーザーに価値を提供していない「低品質なページ」と検索エンジンから評価されてしまいます。
低品質なページを大量に持っていると、Webサイト全体の検索順位が下がってしまうこともあります。
そもそも低品質なページは作らないことが前提ですが、検索エンジンにとっては低品質でもサイトにとっては必要というページもあります。例えば、お問い合わせ後に表示されるサンキューページなんかそうですね。
SEOを高めるには、検索エンジン的に低品質なページに”no index”タグを挿入して、検索結果に表示されないようにしましょう。
“no index”タグは検索エンジンに対して、「このページを検索結果に表示させないでね」というもの。
低品質なページを検索結果に表示させないようすることで、Webサイト全体の検索順位が上がり、検索流入が増える傾向にあります。
低品質なページを探るには検索アナリティクスで、
①「クリック数」「表示回数」にチェック
②「ページ」をチェック
③「表示回数」をクリックして、表示回数が少ないページ順に並び替えます。
注目して欲しいのは、「表示回数」が少なく、「クリック数」も少ないページ。
これは検索するユーザーにとって価値がないページ、つまり低品質なページということです。
弊社のデータで具体的なURLは言えませんが(笑)、「数年前のイベント開催」のニュースや「社内イベントやりました」的なブログ記事が該当しています。
「数年前のイベント開催」の告知を検索エンジンで調べる人はそんなにいないと思います。またイベントを検索して来てみたら「終わってるじゃん!」となり、イラッとされることもあるでしょう。ページごと削除してもいいですし、会社の活動ログという意味で残す必要があるなら”no index”タグの処理をすると良いのではないかと思います。
「社内イベントやりました」的なブログ記事は、会社の雰囲気を知ってもらうには良い記事ですが、それはサイト内の回遊によってたどり着いてもらえば良いのではないでしょうか。検索するユーザーにはあまり価値を提供していないと思われるので、これも”no index”とするほうがベターでしょう。
SEO対策は奥が深い
ここで紹介したSearch Consoleを使ったSEO対策はほんの一例です。
SEO対策はSearch Consoleだけを使えばいい訳ではなく、アクセス解析ツールやヒートマップなどを使い、サイト・コンテンツの改善を行う必要がありますが、今回紹介した手段で具体的なアクションを実施してもらえれば幸いです。
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