さらに、本社の各事業部からは、撮影した写真を展示会や街頭広告、TVCMにも使いたいとの要望がイントリックスに寄せられます。通例、写真の権利関係は厳しく、使用権が法人や媒体・用途単位で区切られているなど、柔軟に使い回せないケースが大半です。紙媒体の時代は、それでもよかったのだと思います。しかし、デジタルが当たり前になって、誰もが簡単にコンテンツを作ったり情報を発信したりする今日、旧来のしばりは適切に機能するのでしょうか。
自由度の高い自社素材を所有することで、手軽に自社をアピールできる企業が、きっと増えるのでは――この発想から、『イントリックス・クリエイティブフォトサービス』の立ち上げに向けて、プロジェクトが始まりました。
BtoB向け撮影を行ってきたイントリックスだからこそ、提供できるサービス
以来、さまざまなクライアント企業から撮影の機会をいただきました。その中で、多くの企業に共通する課題が見えてきました。
- ブランディングコンセプトが一貫せず、既存写真のテイストがバラバラ
- 工場や研究室は機密保持の理由から、なかなか撮影協力を得られない
- 許可を得られても、現場が撮って欲しいと望む場面は、写真に適した「メッセージ性のある」内容と乖離している場合も多い
- 著作権・肖像権が曖昧で、再利用可能か不明瞭
- 使用許諾範囲が厳しく、社内で自由に展開できない
- 過去に撮影した写真のデータ管理がうまくいっていない など
そこで、『イントリックス・クリエイティブフォトサービス』では、以下3つの特長を打ち出しました。
1. ビジュアルコンサルティング
ブランドコンサルティングやクリエイティブディレクション案件の経験・実績を活かし、企業ビジョンやブランドを体現する世界観を考え、お客様に必要な素材は何かを洗い出すところからお手伝いします。そのうえで、関係各所との調整や中長期的な撮影計画立案を行います。
2. 写真・動画撮影
私たちが行う撮影が目指すのは、どのような媒体にも使いやすい素材です。数多くのWebサイトやブランドコンテンツのデザインを手掛けてきたビジュアルデザイナーのディレクションのもと、構図やアングルを複数パターン撮影。高品質であるだけでなく、あらゆる媒体への展開性を考慮した写真・動画を用意します。
※もちろん、特定媒体向けの“決め”写真にも対応します。
3. 素材管理システムサービス
ひとたび提供した撮影素材は、「企業資産」として数年後も、もっといえば、クライアント側で担当される方が変わった後も、使い続けられる環境下で管理して、十分にメリットを発揮するべきもの。Webシステム構築の豊富な経験を有するイントリックスのシステムチームが、運用まで見据えた素材管理システムを構築します。そして、柔軟な素材管理を実現すべく、フレキシブルな権利体系を前提に、本サービスを提供します。
BtoBこそ、最高の写真が必要だ。
BtoB企業にブランディングの概念が浸透し始めたのは、BtoCよりもずっと後、最近になってからです。
インターネットの登場によって、人々は気軽に、あらゆるタッチポイントで、企業と接点を築けるようになりました。WebサイトやSNS、ブログなどいかなる媒体においても、目にするのは写真です。今までビジュアル訴求の視点で、BtoB企業が本来持つ価値が対外的に発信されることは、ほとんどありませんでした。そこに予算をかけてきた企業も、決して多くはないと思います。しかし、日本のBtoB企業には、語りつくせぬほどの想い・工夫・苦労・物語が存在します。製品・技術・サービスの質自体を世界から高く評価される、この国の製造業が視覚的な訴求効果を兼ね備えれば、威力と可能性は計り知れません。