ニュース 製造業界における、業者選定プロセス上の企業Webサイト利用実態調査を実施

BtoB製造業の75%が企業のWebサイトを利用し業者選定するなか、Webサイトに十分な情報が掲載されていないことで選定候補から除外される割合は36%。

2023年3月2日

調査サマリ

製造業におけるインターネットのビジネス活用は、特にコロナ以降での増加傾向が顕著ながら、その実態を証明する明確な手がかりは多くありません。今回の調査では、製品選定プロセスにおけるインターネットの利用状況、求められる情報、更に、Webサイトの使い勝手や情報の質が選定に与える影響を明らかにしました。

その結果、75%の人が製品選定時にGoogleなどの検索エンジンを、58%の人が企業のWebサイトを利用していると回答。製品選定時に企業のWebサイトの果たす役割が大きくなるなか、具体的な導入効果や動画による製品紹介などへのニーズの高まりも見受けられました。また、Webサイト上に必要な情報がない、掲載されている情報が古い、使い勝手が悪いなどの理由で選定先の企業候補から外した経験のある人がおよそ3割もいました。

調査結果のポイント

質問1:製品選定時の利用媒体

製造業従事者が製品を選定する際に利用する媒体は、1位が「Googleなどの検索エンジン」で75%、2位が「企業のWebサイト」で58%。営業経由や展示会に比べて、インターネット経由での検索が重視されています。
企業のWebサイトに製品選定に足りる十分な情報を掲載すると同時に、SEO(検索エンジン最適化)をはじめ、利用者の検索行動への対応の重要性も高いことが分かります。

  • Googleなどの検索エンジン 75%
  • 企業のWebサイト 58%
  • すでに接点のある営業にコンタクトをとる 47%
  • 展示会 29%
  • メーカーからのメールマガジン 25%
  • 新聞(業界新聞を含む) 25%
  • 口コミ(自社・業界内の知人など) 24%
  • 情報ポータル(アペルザ・イプロスなど) 16%
  • 雑誌 16%
  • Youtube 16%
  • Twitter 14%
  • Eコマース(Googleビジネスなど) 11%
  • Facebook 11%
  • ポータルからのメールマガジン 10%
  • Instagram 8%
  • LinkedIn 3%

質問2:製品選定プロセスにおいて必要とする情報

製品選定時に必要とする情報は、1位の「製品情報・仕様」に次いで、2位が「価格」、3位が「納期」。
会員限定の未公開サイト内で価格や納期に関する情報を提供している企業も増えている一方、販路等の事情で価格や納期をWebサイトに掲載できない企業も多く、利用者の求める情報とのギャップがあるようです。
また、4位に「導入事例」がランクインしていることから、どのような企業で採用され、どういった成果につながっているのかを知りたいというニーズの高さが伺えます。

※対象が製造業であるため、外形寸法図やCADデータなど、一般的にメーカーのWebサイトで提供されている情報を候補としています。

  • 製品情報・仕様 81%
  • 価格 79%
  • 納期 54%
  • 導入事例 35%
  • 製品カタログ 33%
  • 外形寸法図 25%
  • セレクションガイド(製品の選定方法) 19%
  • 取扱説明書 19%
  • アプリケーションノート 15%
  • CADデータ 15%
  • サンプルプログラム 13%

質問3:製品プロセスにおいてあるとなお良いと感じる情報

1位は「導入効果が具体的に分かる情報」で67%。グローバルで見ると、例えば省エネ効果のシミュレーターなどをオンラインで提供する企業も増えており、やはり数値で成果を可視化することの需要は高そうです。
2位は「ウェビナー・動画による製品説明」で44%。情報収集手段における動画の利用が、製造業でも一般的になりつつあることが伺えます。

  • 導入効果が具体的に分かる情報 67%
  • ウェビナー・動画による製品説明 44%
  • 業界の最新動向調査 35%
  • FAQ 18%
  • 特になし 11%

質問4-1:Webサイトに必要な情報が掲載されていないことが理由で、製品選定候補から外したことがあるか

Webサイト上に必要な情報が掲載されていないことで、選定先の企業候補から外した経験のある人は全体の36%。
多くの製造業においては、まだまだ自社の保有する情報をWebサイトに掲載しきれていないのが実情です。この結果から、Webサイトに掲載する情報の有無が購買における機会損失の可能性を高めてしまうとも考えられます。

  • ある 36%
  • ない 64%

質問4-2:Webサイトの情報の古さが理由で、製品選定候補から外したことがあるか

およそ4分の1の利用者が、情報の古さを理由に選定先の企業候補から外した経験を持っていることが分かりました。Webサイトは作って終わりではなく、その後の運用が重要であることが分かります。

  • ある 26%
  • ない 74%

質問4-3:Webサイト上で情報が見つけられなかったことが理由で、製品選定候補から外したことがあるか

Webサイトの使い勝手が理由で候補から外したケースが3割。
Webサイトは時間の経過に伴って情報が蓄積されていきます。当然、一度掲載した情報を見直すことなく放置していれば、利用者は必要な情報を見つけづらくなってしまい、多くの企業が抱える「使い勝手が悪いWebサイト」という課題につながります。

  • ある 30%
  • ない 70%

本資料の詳細版ダウンロード

本記事の内容に加えて、更に詳細な調査結果も掲載しています。ダウンロードは無料です。
https://www.intrix.co.jp/btob-marketing-columns/downloads/wp-product-selection/

担当者のコメント:セールス&マーケティングディレクター 西原杏子

製造業におけるインターネットのビジネス活用は、特にコロナ以降で進んでいます。今回の調査で、BtoB製造業の75%が企業のWebサイトを利用し業者選定していること、さらにWebサイトに十分な情報が掲載されていないことで選定候補から除外される割合が36%であることが分かりました。
一方で、弊社でBtoB企業向けのデジタルコミュニケーション支援をするなか、「Webサイト改善の必要性について、社内理解を得るのが難しい」というご相談が少なくありません。
製品選定時に、Webサイトが果たす役割の重要性が上がっているものの、そうした変化についての社内理解が進まない難しさがうかがえます。
製品選定においてWebサイトが果たす役割の重要性を表すデータとして、社内での合意形成にも今回の調査結果をご活用いただけますと幸いです。

調査概要

対象者
以下の条件を満たす100名
製造業従事者であること
外注業者の選定において、中心的な立場、または検討や運用に主体的に関わる立場、指示を受けて受動的に関わる立場のいずれかであること
調査方法
インターネット調査
調査機関
イントリックス株式会社

本件に関するお問い合わせ先

担当者名 西原・吉川
TEL 03-5447-5001(代表)
Email contact@intrix.co.jp

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