課題 空調事業でグローバルNo.1となったにも関わらず不明瞭なWeb活用方針
2005年のグローバルサイトリニューアル後、果敢な事業展開により、ダイキンの国際化はますます進みました。しかしその結果、サイト数は増大しながらも、地域間でのルック&フィールやコンテンツの品質はばらばら、運用は非効率、そもそもグローバルNo.1をはじめとする様々な強みを伝えきれていないなど、同社のWeb活用は全世界で問題山積の状態にありました。
地域性の高い空調という商材を扱うダイキンにとって、本社を含めた各国Web担当者個々の思い思いのWeb活用は必然的側面があるものの、これ以上デジタルのメリットを各国担当者の努力だけで活かしきることはもはや難しかったこともまた事実でした。
イントリックスの解決策 グローバルWebの可能性を徹底検討し、長期的な方向性を明確化
同社は今後よりグローバル展開を加速させることから、まだ手のつけられる今のうちにサイト群の整備に着手すべく、現状の調査とそれによって明らかになる課題を改善するための戦略を策定しました。
サイト群マトリクス、関係者のヒアリングおよび海外へのアンケートで把握したサイト群全体の現状と課題に基づき、ターゲットとすべきユーザーとそのために必要なコンテンツとサイト群の構造(=サイト間の役割分担)について、幾重もの検討を重ねました。他社ベストプラクティス調査は、Webの方向性検討の材料となっただけでなく、各事業部門にWebの可能性を理解してもらう重要な機会となりました。
成果 ゴールに向けた中長期の道筋が明確に
空調事業グローバルNo.1の訴求をWeb戦略の中心に据えたことで、どれから手を付けるべき迷うことの多かった数々の施策の取り組み順は一気に明確化されました。また、Web戦略を練る過程は、本社と各事業部や海外のWeb担当者とのコミュニケーションを太くする良い機会でもありました。
今回立案したグローバルWeb戦略は、関係者の多様な意見を収束させる大方針として、その後数年にわたるサイト群整備の大事な場面で繰り返し参照され続けています。
ダイキンのカルチャーを踏まえたサイト群のあり方を一緒に考えてくれました
ダイキン工業株式会社
総務部 広告宣伝グループ長
片山 義丈様
事業のグローバル展開において重要なWebサイトと言っても、会社全体の情報やブランドイメージを伝えるコーポレートコミュニケーションと、各事業部・地域によるマーケティングコミュニケーションでは視点が異なり、個々の担当者任せでの総合的な課題解決には限界がありました。
イントリックス様に相談して良かったことは、個々のサイトを超えた、グローバルWebサイト群という俯瞰的な視点を持ち込んでくれたことです。また、サイト群の全体像や他社の好事例を示して課題を可視化し、多くの部門関係者を巻き込みながらのプロジェクト推進支援は、大変心強いものがありました。
イントリックス様の強みは、Web活用のあるべき姿の実現に向け、理想と現実のバランスを高いレベルで見出せること。ともすればローカルへの押しつけ要素が強くなりがちな本社のWeb施策ですが、イントリックス様は、ダイキンの組織の良さや弱みを深く理解した上で、当社の分権カルチャーにフィットしたグローバルWebのあり方を編み出してくれました。
宣伝会議のニュースサイト「AdverTimes」にて片山様のセミナーが紹介されています。
海外売上7割超のダイキン工業、グローバルサイト再構築の裏側——SIMC2014レポート