アクセス解析をビジネスに役立てるために意識すること
アクセス解析をビジネスに役立てるために意識すること
アクセス解析ツールでは様々なデータが取得できるため、フィルタやセグメントのかけ方を解説する本やWebサイトは世に沢山出ています。しかし、データを取得できることと、データを使ってWebサイトを改善できることは別の話。
アクセス解析をWebサイトの改善やビジネスに役立てるためには、一にも二にも「計測する項目選び」が大切です。
ただそうは言っても、どの項目を計測すべきか考えるのは中々難しいですよね。それを考えるためには以下を明らかにすると項目を選びやすいです。
- 目的とそれを達成するための施策
- アクセス解析結果の用途
それでは二つを詳しく説明していきます。
目的と達成するための施策
まずは達成したい目的・大ゴールを明らかにしましょう。アクセス解析は目的を達成するためのイチ手段。何を成し遂げたいからアクセス解析を行っているのか、これを意識しないとアクセス解析を行ってデータを取る事が目的となってしまいます。そしてこの目的はある程度具体的にしましょう。
(例)
×会社の売上を上げる→○Webサイトから新製品の引合を獲得して売上貢献する
×Webサイトをリニューアルする→○Webサイトリニューアルの予算を獲得する
目的が具体的かどうかチェックするためにKGI、KPIなどの数値目標を設定するのも良いでしょう。目的を明らかにしたら、それを達成するための施策も明確にしましょう。
【目的】
Webサイトから新製品の引合を獲得して売上貢献する
【施策】
新製品ページを新設して、各ページにバナーリンクを設ける
【目的】
Webサイトリニューアルの予算を獲得する
【施策】
役員にWebの効果を報告して承認してもらう
アクセス解析結果の用途
目的と達成するための手段を明確にしたら、アクセス解析結果をどのように用いるのか考えましょう。これをハッキリさせるとアクセス解析から取得するデータが選びやすくなります。
(例1)
【目的】
Webサイトから新製品の引合を獲得して売上貢献する
【施策】
新製品ページを新設して、各ページにバナーリンクを設ける
【アクセス解析結果の用い方】
リンクを貼ると効果的なページを探る
リンクのキャッチコピーやバナーの形状を変えて最適なリンクを模索する
(例2)
【目的】
Webサイトリニューアルの予算を獲得する
【施策】
役員にWebの効果を報告して承認してもらう
【アクセス解析結果の用い方】
報告資料・提案資料に盛り込むROIを試算する
計測すべき項目は何か
アクセス解析結果の用い方が明らかにできれば、計測すべき項目は必然と出てくるのではないでしょうか。
例えば、
【アクセス解析結果の用い方】
リンクを貼ると効果的なページを探る
【計測すべき項目】
ページ毎のPV数
【アクセス解析結果の用い方】
リンクのキャッチコピーやバナーの形状を変えて最適なリンクを模索する
【計測すべき項目】
それぞれのリンクのクリック率
ここで注意すべきはアクセス解析は万能ではないという事。分析の一つの手段であり、分かるのは一部までという事です。例えば、「提案資料に盛り込むROIを試算する」場合、訪問数やWebからの問い合せ数はアクセス解析で取得できますが、ROIを計算するためには”問い合せからの成約率”や”リニューアル費用”といったデータが必要となり、これらはアクセス解析とは別に取得する必要がありますよね。
このようにアクセス解析で何ができて、何ができないのかを理解しておくことも必要となります。
まとめ
アクセス解析をビジネスに役立てるためには、計測する項目選ぶことが大切ですが、その結果をどのように用いるのか意識しておかないといけません。
今行っているアクセス解析に疑問を感じたのなら、その結果をどのように用いるのか、立ち戻って考えてみましょう。