BtoBデジタルマーケティングやWeb制作の情報と、イントリックスの日常風景をお伝えします。

元商社営業が考える使えるWebとは
~アフターサポートとしてのWeb利用~

BtoB
ゆるやか広報班 編集部
このブログではBtoB企業がWebをマーケティングツールとして売上貢献に使う術を何度か論じていますが、今回は趣向を変えてアフターサポートツールとしてのWebの用い方を紹介していきます。

BtoB企業におけるアフターサポート

取り扱う商材にもよりますが、BtoB企業におけるアフターサポートは往々にして重要な地位にあります。BtoB企業の商材は顧客ユーザーが限られています。なので売上を伸ばして、事業を拡大していくには限られた顧客に対してアップセル・クロスセルに努めていかないとなりません。「購入後のケアもいつでも親切に対応してくれるのでバッチリ」となれば、その業者から再度購入したいと思いますよね。逆に「購入後のサービスマンの対応が悪かった」となると、その業者からは購入したくないと思われてしまいます。アフターサポートをしっかりする事で、顧客満足度が高まり、アップセル・クロスセルへと繋がっていくのです。

アフターサポートにおける制約

「アフターサポートを充実させたくてもできない」というBtoB企業は多くあると思います。それは”人”によるアフターサポートの場合、下の三つの制約があるからです。

1.人的リソース
営業マン、サービスマン、コールセンターなどアフターサポートを担う部署は多数ありますが、顧客ユーザーから寄せられる要望や相談は多岐に渡り、それに十分に対応するための人員をそろえるのは企業としても大変です。

2.時間の制約
大規模な工場などでは24時間稼動する製造ラインも珍しくはありません。トラブルが起きてラインが停まってしまうと、その分だけ損失が生じてしまいます。工場側からすれば24時間体制で対応してくれるとありがたいのですが、その体制を組むには人も費用もかかってしまいます。

3.距離による制約
狭い日本であれば全国津々浦々に営業所やサービスセンターを設ける事もありますが、海外進出している企業ではそうも行きません。サービスマンが常駐する営業所を海外に設けるとなるとそれ相応の費用が掛かってしまいます。

Webによるアフターサポート

アフターサポートを充実させたくてもできない理由は様々あります。人手をかけたサポートの充実は難しくてもWebを使ってそれを補うこともできます。その一例を事例で紹介します。

制御機器メーカーのSMCはサイト内にトラブルシューティングを設けることで、製品と現象、その対策方法を紹介して、ユーザーの自己解決を促している。ユーザーがいつでも参考にできるので、サービスマンの対応を待たずともここで解決できればダウンタイムの縮小に繋がる。


会計ソフトの弥生会計は製品の使い方を紹介する動画を配信している。使い方が分からない場合に、時間を気にせずいつでも自ら学ぶことができる。動画での説明は電話やマニュアル書の説明より直感的に分かりやすいし、一度作ってサイトに保管しておけばユーザーにいつでも説明してくれる優秀なサービスマンとなる。

現場の担当者はいち早くトラブルを解決して、通常業務を進めたいのですから、絶対に”人”が対応しなければならないという訳ではありません。であれば人の手が行き届かないところをWebで補填する。Webを使って、顧客ユーザーを自己解決に導くことで、アフターサポートを充実化させることもできるのです。

小話

昨今では”IoT”という言葉がよく聞かれるようになってきました。これは設備や機器をインターネットに接続して取得したデータを基に故障などの予知を行ったり、マーケティング活動に生かしたりするというものです。BtoB企業でもこの取り組みを進める企業もありますが、故障を予知できるようになればさらに充実したアフターサポートとなるでしょう。

まとめ

  • BtoB企業にとってアフターサポートを充実化させる事は売上拡大にも繋がるため重要
  • しかし企業にとってアフターサポートを充実化させるのは様々な制約により難しい
  • Webを使って人的アフターサポートの切れ目を補填する事で、顧客ユーザーは大いに恩恵を受ける