入場してすぐのウェルカムストリートは、想像していたお堅い技術的な展示会とは正反対。クボタとSDGsのストーリーが、絵本のようなタッチで語られていました。これまであまり知る機会のなかったクボタグループの食料・水・環境への取り組みの全体像を垣間見て、ますます見学が楽しみになりました。
宇宙好き女子、自動運転農機に試乗
メイン会場に到着。個人的に会場で一番の目当ては、直進アシスト機能付自動運転トラクタの試乗体験で、早々に整理券をもらいに行きました。実は私、大の宇宙好き。筑波宇宙センターはもちろん、米国のケネディ宇宙センター、ウクライナ郊外にある旧ソ連のロケット開発の父 セルゲイ・コロリョフが住んでいた家まで、見学に行ってしまうほどです。そんな私にとって、GPSを活用した農機の試乗は、地上での新しい宇宙技術の活用方法をいち早く体験する、絶好のチャンスでした。
予約していた時間になると、クボタのスタッフから試乗のためのレクチャーを受けました。ともに参加した先輩社員の田中は田植機、私はトラクタに挑戦。トラクタは、国内初のGPSによる直進アシスト機能付きコンパクトトラクタ、ファームパイロットシリーズ「NB21GS」です。
同製品の運転ルートは、最初の工程で作業の開始点と折り返し点を決めて基準線を設け、あとはGPSによって基準線と並行に自動走行となります。直線を保つハンドル操作を自動で行うため、路上の白線のように目安がないほ場でも、簡単に運転可能。作業の進捗確認や調整に集中できるので、効率も大きくアップする画期的な製品です。
自動運転トラクタを試乗している様子
自動運転トラクタの運転席
レクチャーが終わり、スタッフの指示に従って、いよいよトラクタに乗りました。事前に設定されていた基準線の情報が確認され、準備完了。エンジンをかける・ペダルを踏む・ギアを引く、一挙一動に少し戸惑いましたが、いざトラクタが動き始めると、スムーズでびっくり! ただ座っているだけなのに、ハンドルがひとりでに回り、トラクタが進みます。地面には小さな段差があって、走行しているうちに基準線から外れそうになっても、GPSのデータに即して、基準線の通りに調整してくれるのです。