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【PMインタビュー】PMから学ぶ、成果をあげるチーム作りとクライアント との付き合い方

対談・インタビュー
ゆるやか広報班 編集部
イントリックスでWebサイト運用のプロジェクトマネージャー(以下、PM)として活躍している粕田峻平さんに、運用という仕事の内容やPMとして気を付けていることなどを伺いました!

社内異動で突然Web担当になったことがきっかけ

――まず、簡単な自己紹介をお願いいたします。

粕田:はい。イントリックスに入社して9年目になります。これまでWebサイトの新規構築やリニューアル、運用のディレクションなどに携わってきました。ここ5年くらいは、Webサイトの運用に特化したチームを立ち上げて、PM兼チームリーダーとしてプロジェクトの管理とチームのまとめを行っています。

イントリックスの会議室でインタビューに応じる粕田峻平さん。

粕田峻平(かすだしゅんぺい)。プロジェクトマネージャー。ビジネスホテルチェーンの設計部、Webチーム担当を経てイントリックスに入社。イントリックスではWebサイト運用専門のチームを立ち上げ、現在は運用推進課の課長としてメンバーを牽引している。趣味はキャンプと園芸。

――前職ではどのようなお仕事をされていたか、教えてください。

粕田:ビジネスホテルチェーンの建築設計部で設計の仕事をしていました。それから2年後、リーマンショックの影響があり設計の仕事が減る中で、社内異動で新設のWebチームに配属されたことが、Webの仕事に関わるきっかけになりました。

ホテル業界は宿泊予約サイトからの申込が大きなウェイトを占めるので、それぞれの宿泊予約サイトの理解と、他社よりも魅力的なプランの企画、各サイトでの予約管理が主な業務内容でした。その後、ブライダル事業を展開している会社でもWebマスターとして2年弱務めたのち、イントリックスに入社した形になります。

――建築設計部から急にWebチームに配属された時、とまどいはなかったんですか?

粕田:情報整理や情報設計をして、プランを企画するのは、建築にも通ずるところがあり楽しかったので、わりとポジティブな気持ちで仕事には向き合ってました。ただ、全国200以上ある店舗にプランを展開する作業はなかなか辛かったですね(笑)。

――たしかに地道な作業になりそうです(笑)。では、そこから転職しようと思ったきっかけを教えてください。

粕田:前職は事業会社だったので、どうしても自社サイトの更新がメインになっていました。ほかの業界も見たいなという思いがあり、受託で Web 制作をしている会社だったら、さまざまな業界に触れられて面白そうだなと。新しいものを創ることが好きだったので、受託制作会社の方が自分に向いているのでは?と思ったのがきっかけです。

――受託で Web 制作をしている会社は多くあると思うのですが、中でもイントリックスに入社しようと思ったのはなぜですか?

粕田:当時イントリックスは IA*を募集していて、情報設計はまさに自分が今後やりたい仕事内容だったというのが一番大きいです。あとは、Web制作だけでなく、システムも戦略も三位一体体制でやっている会社、という点も魅力的にうつりました。総合的にクライアントを支援できるのは、自分のやりがいにも繋がりそうだと思ったんです。

*Information Architect。Webサイトの情報設計担当

さまざまな分野のスペシャリストが集う環境

――なるほど。では、イントリックス入社後にギャップを感じたところや、良いなと思ったところはありますか?

粕田:入社してすぐの時には、いろんな職種の人と関われることが新鮮で楽しかったです。前職だと2人でWebの仕事を回していたので、考え事をしたり、調べ物をする際も個人で完結してしまい、これで本当に良いのかな…ともやもやすることも多かったんです。

その点イントリックスはコミュニケーションの場もしっかりとあって、いろんな分野のスペシャリストの意見を聞けるので、仕事が進めやすいなと思いました。

――ほかにも前職との違いを感じる部分はありますか?

粕田:タスク管理がしっかり行われていると感じました。前職では個人でタスク管理している程度だったので、全体像とそれぞれのタスクが細かく見える化されているのは新鮮でした。

あとは、入社当時、レベルに応じて仕事をふってくれていた印象があります。肩書きは Webディレクターとして入社したのですが、初めはテストアップされたWebサイトが要件通りに表示されているかチェックする業務からでした。そこから本格的にディレクション業務をし、IA として新規サイトの構築もさせてもらい、現在は運用のPMをしているといった形で、いろいろな仕事を経験させてもらっています。

これからは運用の時代。運用の面白さを伝えていきたい

――Webディレクターとして入社されたとのことですが、どういった経緯で運用のPMになったのか、教えていただけますか?

粕田:当時は社内に運用チームがなかったので、IAとしてWebサイトのリニューアル案件をこなしながら、並行して運用業務を行っていました。ただ、その仕事の進め方だと品質が担保できなかったり、スケジュール管理がうまくいかなかったりと、どっちつかずになってしまうなぁと課題を感じていたので、運用専門のチームを立ち上げました。

――粕田さんの発案で運用チームができたんですね!

粕田:そうですね。そう言っても過言ではないのではないでしょうか(笑)。

――Webサイトの運用というと、コンテンツの更新などをイメージするのですが、具体的にはどのような業務がありますか?

粕田:認識として合っていると思います。一例として、ニュースリリースや新製品の発売情報の更新、あとはそれに付随する製品詳細情報やカタログ・取扱説明書の追加などがあげられます。

――運用業務を行う上で、課題に感じることはありますか。

粕田:運用ってどうしても単純作業と思われがちなんですが、実際はそもそも実現したいことをヒアリングして、それを元にした施策をクライアントに提案することも多々あります。イントリックス社内でもあまり業務内容が知られていないように感じるので、「運用って面白いんだよ!」ということをどんどん伝えていきたいですね。

インタビュー中に笑顔を見せる粕田峻平さん。

クライアントに、社内の人と思ってもらえる関係を目指す

――たしかに、Web サイトは作って終わりではなく、正しく運用することが重要ですよね。では、運用チームのPMとして大変なところを教えてください。

粕田:PMとしては、もちろんプロジェクトをマネジメントするのが仕事ですが、そのプロジェクトを動かしているのは人なんですよね。なので、この人たちと一緒に仕事をしていきたいと思えるチーム作りが重要であり、大変な部分だなと思います。

――良いチームを作るために、心がけていることはありますか?

粕田:チームメンバーが「何をやりたいと思っているのか」は、常に気にしています。それぞれのモチベーションにも関わるので。また、日々の会話では、こう言ったらどう伝わるかな、ということを自分の中で考えてから伝えるようにしています。

――チーム作りのためにも、コミュニケーションの場は意図して作っているのでしょうか。

粕田:そうですね。特にリモートになってからは1日2時間程度はコミュニケーションをとる時間を作っています。

――なるほど。では、クライアントとの付き合い方で気を付けている点はありますか?

粕田:クライアントに社内の人間と思ってもらえるような姿勢で仕事をするのが良いと思っています。その方が、結果的に有益なものが作れますからね。

信頼していただけると、Webサイト運用以外の相談もいただくことがあります。展示会向け動画、パネルの制作やパワーポイントのテンプレート制作などに関する相談もありました。

ちなみに、頂いた相談は基本的にお断りしないようにしています。もし、うちではやれない内容だったとしても、こんなやり方がありますよ、といった解決策の提案をするように心がけています。

プロジェクトの成功だけでなく、チームやクライアントの成長にも目を向ける

――PMの仕事のやりがいやうれしかったこと、それを実感した具体的なエピソードを教えてください。

粕田:チームメンバーに対して、「あぁ、そんなこともできるようになったのね!」と思った時ですかね(笑)。もちろん必要な場合は相談してほしいですが、チームメンバーが自分で考えてディレクションし、できあがったものをレビューした結果、直す箇所がなかった時は成長を感じて嬉しかったです。

――なるほど。では、クライアントに対してだといかがですか?

粕田:採用ムービーを作ったことがあるのですが、そのムービーが良かったから新たに3本お願いしますと言っていただけた時は嬉しかったです。完了したプロジェクトの結果に満足いただいて、かつ新たな仕事にも繋がったという点で、PMとしてはやりがいを感じます。

さらに、クライアントの一事業部から開始したことが、他事業部にも展開されて、再び私たちに発注いただけたときは、クライアントの役に立てたという実感もできて嬉しかったですね。

――イントリックスはBtoBがメインだと思いますが、クライアントにWebの重要性を理解してもらうのって大変だったりしませんか?

粕田:たしかに、ITリテラシーの不足が課題になっている企業も多いと思います。でも、運用をしていく中で一緒にリテラシーを高めていっていただけたらと思っています。

例えば、ホームページが更新されないという問い合わせに対して、「キャッシュの影響なので更新してください」とただ返信するのではなく、「キャッシュとは何か」という解説も加えるようにしています。

――なるほど。Webの成果を感じていただくためにも、リテラシーを上げるって必要なことですね。

粕田:そうですね。なので専門用語はなるべく初めは使わないようにして、徐々に知ってもらえたらと思っています。一緒に成長できるのが理想ですね。

――ありがとうございます。それでは最後に、どのような方がイントリックスのPMに向いていると思いますか?

粕田:なんだろうな(笑)。PMなのでプロジェクトの成功を考えるのはもちろんなんですけど、チームメンバーの成長やクライアントの成長にまで幅広く目を向けられる人が良いんじゃないかと思います。イントリックスは本当にさまざまな職種の方がいるので、チームビルディングがプロジェクト成功の鍵になってきます。

クライアントもBtoBなので、普段の生活では目にする機会が少ない企業です。そのため、クライアントのビジネスについて一から深く理解する必要があります。探求するのが楽しいという方や、クライアントの気持ちになって成果をあげることにやりがいを感じるという方は向いているんじゃないかな。

――ありがとうございました!