課題 最低限にとどまっていたローカルサイトでの情報提供
世界中に110ものWebサイトを展開し、巨大なWebサイト群を持つダイキングループ。中でも、現地販社が運用する各国ローカルサイトは売上を支える顧客接点として非常に重要です。しかし、Webサイトの充実度は地域によってバラつきがあり、製品・サービス・ブランディング情報の乏しいサイトの国では、営業機会の損失が懸念されていました。
とは言え、特にこれから伸びる新興国では、Webサイトの充実化やリニューアルをしたくても、運用のスキルが高くない、そもそも人が足りない、予算が少ないなどの理由により、ローカル任せでは充実化がなかなか進まない現実がありました。
イントリックスの解決策 押し付けなくとも喜んで使ってもらえるひな形を開発
そこで、Web活用体制がぜい弱なローカルでも営業機会を逃さないための支援のあり方を検討した結果、簡単に高品質なローカルサイトを構築できるキットを準備することにしました。
真に使われる展開キットとするためにも、ベトナムサイトのリニューアルをモデルケースとして開発を推進。何度もベトナムに赴いては打ち合わせを繰り返し、ローカルニーズを把握。現地の体制、ローカルベンダーのスキルレベルで扱えるキットを完成させました。
キット完成後は、実際の導入作業をスムーズに行ってもらうため各種マニュアル、より良い現地ベンダーを見つけるための選定指南書・RFP、運営の心得をまとめた運用ガイドラインなどを整備し、キットの各国展開を進めています。

ベトナムとインドネシアサイトの製品ページ
成果
ベトナム:アクセス・引き合い大幅増。
キット:強制せずとも半年で7か国が採用。
モデルケースとなったベトナムでは、アクセス数や引き合い、代理店希望数の大幅増に加え、プロジェクトを通じてWebの可能性を知った現地Web担当者が自立的に様々な施策に取り組む効果もありました。
また、展開キットの提供開始から僅か半年で7サイトに採用され、その後も30を超える国・地域から採用表明がありました。このことにより、Web活用体制が整っていない地域でも、低コストで導入できる高品質なWebサイト・コンテンツへのニーズがかなり強いことが確認できました。
その後もキットの拡充を目的としたマーケティングコンテンツの追加を通じて事業部との協業が進んだり、キット導入のやりとりをきっかけに各国Web担当者との関係が強化されるなどの効果も出ています。

ベトナムサイトとブラジルサイトのブランドコンテンツ
グループ全体でWeb活用を進める上での、大きな一歩を踏み出すことができました。
ダイキン工業株式会社
総務部 広告宣伝グループ
土井 智保子様
BtoB企業のグローバルWeb展開支援で豊富な経験を持つイントリックス様は、「CMSで一気に各国展開を進めましょう」といったありがちな提案とは一味もふた味も異なる提言をしてくれました。
・グローバルサイトとは異なる、ローカルサイトに求められる役割(コンテンツ・機能)への理解
・現地の体制・スキルレベルに応じたWebサイトの設計・構築
・分権カルチャーの当社に合ったグローバルWebガバナンスのあり方の提案
など、理想を高く掲げながらも、実現性を忘れないバランスのとれた計画立案・遂行能力は、多くのステークホルダーを巻き込まねばならない大規模プロジェクトには不可欠だと感じています。