課題 認知拡大につながるデジタルコミュニケーション戦略の立案に苦心
コア技術である「真空成膜技術」を主軸に、情報通信・ディスプレイ機器や自動車・車載機器など、多種多様な産業・分野に薄膜技術を活用した製品・サービスを提供しているジオマテック。国内液晶ディスプレイメーカーの内製化、有機ELディスプレイへの切り替えといった業界の変化により、同社は国内外における新たなビジネスチャンスの創出が急務でした。
既存顧客のエンジニアに加え、これまでリーチしていなかった産業・分野への認知拡大が必要なのは明らか。新たな見込み顧客に効果的にアプローチするために、そもそも誰にアプローチすべきなのか、その際の効果的なデジタル活用の方法、そしてどのような順序で施策を展開していくべきなのか、デジタルコミュニケーション活用戦略を立案するところからプロジェクトがスタートしました。
イントリックスの解決策 俯瞰視点での目標設定、長期視点でのコンテンツ施策をご提案
イントリックスはまず、ジオマテックの社長や役員、マーケティング部(当時)などへのヒアリングやサイト調査を行いました。顧客像や自社の強み、競合他社との違い、今後注力していく領域など、同社の商流やビジネス上の課題などを全体視点で俯瞰し、より訴求すべき自社の価値を再定義。従来の主なターゲットだったディスプレイ業界のエンジニアに加え、製品のデザインや機能に関心を持つ完成品メーカーの企画担当者をターゲットに追加し、これまで認知されていなかった潜在的な顧客層からもジオマテックを指名してもらうことを目標に設定しました。
ヒアリングを基に制作した、ジオマテックのターゲット設定方針案。
この目標を達成するために重要な役割を担うのが、ジオマテックの魅力を世界中に広めるための、コーポレートサイトを基軸としたデジタルコミュニケーション戦略です。イントリックスは、ジオマテックのコーポレートサイトにおける、コンバージョンまでの理想的な顧客行動を定義し、新たな見込み顧客を獲得するための大小さまざまな施策を整理しました。
そのうちの1つがコンテンツの拡充です。ただ製品情報を分かりやすく伝えるだけではなく、完成品メーカーの企画担当者のアイデアを刺激する活用事例コンテンツ、工場や設備を紹介し、技術力・生産力の高さをアピールするコンテンツ、特に海外顧客を意識したジオマテックの強みやビジネスモデルを解説するコンテンツなど、各ターゲットユーザーのビジネス課題を解決するために、目的別にさまざまなコンテンツを企画しました。
この他にも、自社の価値を視覚的にどう表現するかを定義したビジュアルアイデンティティ策定、戦略で描いた顧客行動を実現するためのユーザビリティを意識したサイト設計方針策定、上記を実現するシステム基盤像の整理や、Webサイト外での集客・認知拡大施策検討などを行い、包括的なデジタルコミュニケーション戦略をまとめあげました。
拡充したコンテンツの一例。
俯瞰視点での目標設定、あらゆるターゲットユーザーを考慮したデジタル戦略施策提案のベースになったのは、業界やクライアントの徹底的な研究です。カタログや営業資料はもちろん、業界専門誌や業界ニュースなどの情報を精読し、薄膜業界やジオマテックへの理解を深めました。ここで得た知識や情報をベースに仮説を立ててドライブしたことが、質・精度の高いデジタル戦略のご提案につながっています。
成果 実現性が高く、具体的な計画に落とし込まれたデジタルコミュニケーション戦略が完成
考え得る施策を洗い出した後、ビジネスニーズと実現難易度を踏まえてやるべきことを整理し、中長期的な視点でのロードマップを策定。その結果、実現性と具体性を両立した、数年先を見据えたデジタルコミュニケーション戦略が完成しました。
このデジタルコミュニケーション戦略を礎に、まずは海外の見込み顧客を見据え、英語サイトからコンテンツの拡充を中心としたリニューアルを実施。後に日本語サイトに展開し、新規リード獲得の大幅増につなげました。
ジオマテックのあるべき姿と、そこに至るまでの道筋が明確に
ジオマテック株式会社
マーケティング部マーケティング課(当時) エキスパート
菅原 康太様
イントリックス様にお願いする前は、デジタルコミュニケーション戦略と言っても何から着手すれば良いのかわからない状況でした。当社についてさまざまな視点から非常に綿密な調査・ヒアリングを行ってくださった結果、当社の置かれている状況やあるべき姿が明確になりました。また、そこから生まれた課題を解決するために、さまざまな施策をご提案いただきました。おかげさまで、数年後を見据えてやるべきことがはっきりしました。