BtoBメーカーのWebサイトを構築する時に度々議論になるのは
「このサイトは誰が使うのか?」という事です。
もちろん「お客様」が使うのですが、お客様って誰なんでしょう?
実は曖昧なまま話を進めてしまっていることが多いと思います。
例えば「購入した部品を組み込む設計エンジニア」、
あるいは「業務システムを購入するIT担当者」がお客様だと分かったとしても、
そういう人は普段どういう仕事をしていて、何がきっかけで製品購入に至るのか・・・?
なんとなく想像できても、いまいちリアリティがでません。
またこれはBtoBに限らず起こる問題ですが、製品を買う人は必ずしもそこで使われている技術や仕様に
詳しいわけではないという事もあります。エンジンの構造に詳しくない人でも車を買うのと同様に、
インクやトナーの仕組みが分からない方がコピー機を購入するのです。
特に最近はモノからコトへという流れで、ソリューション化される商材が多いですが、
例えばMPS(マネージド・プリント・サービス)のようなドキュメントソリューションの購買は、
コピー機を管理する総務部が窓口なのか?社内システム管理ということでIT部門が窓口なのか?
それによって導線や情報の見せ方は変わってきます。
Webサイトはお客様視点で設計しましょう、とよく言われますが、
一般論ではそのお客様視点を持ちにくいという事が問題の根源にあると考えています。
イントリックスでのアプローチ(地道にやってます)
このように、最初はWebサイトの以前の問題で分からないことだらけなので、とにかく勉強するしかありません。
勉強というと堅苦しいですが、新しいことを知るというのは単純に面白い作業です。
馴染みがないと思っていた部品が身近な製品にも使われていることが分かったり、
お客様の具体的な人物像が見えたりすると、急に視界が開ける感覚にもなります。
具体的な方法としては徹底的な情報収集です。
以前のコンテンツ作成のエントリーでも似た話がありましたが、やはりこれが基本だと思います。
まずはWebサイトやカタログ、業界サイトや業界地図ような参考書籍を読み込みこんで
基礎知識を身につけます。それだけでは表層的な知識で止まっていたり、わからないことが多いので、
ヒアリングを行いクライアント企業(とくに事業部、営業部)ならではの戦略や特徴、
営業現場の感覚を身につけます。
ここまで来れば、ようやくクライアント企業の戦略も加味して
Webサイトの情報設計に落とし込めるようになります。