PIM・DAMソリューション
元商社営業が考える「使えるWeb」 ~データベースとしてのWeb活用~
その中でPIM・DAMについて少しだけ触れましたが、今回はその部分を掘り下げてみます。
PIMとは
製品情報管理を担うシステムでProduct Information Managementの略になります。製品には様々な情報が付随しています。原材料、設計図、製品の写真、価格、取扱説明書、etc・・・
かつてはこれらの情報を各部署で管理をしていました。原材料・設計図は製造工程や開発部門、価格なら営業、取扱説明書ならカスタマーサポート部門といった形で。これらのバラバラに管理されていた情報を一箇所にまとめるシステムがPIMです。
DAMとは
主に写真・画像や動画、または製品説明のテキストなど、ありとあらゆるデジタル情報を管理するシステムで、Digital Asset Managementの略です。例えば製品写真を紙の広告やWebサイトのページでそれぞれ撮影していてはもったいないといった運用の非効率をなくすためのシステムとなります。
なぜ今必要とされるのか?
PIMソリューション、DAMソリューションは何十年も前からある概念ですが、近年その注目度が高まっています。その理由はそれぞれで管理していた情報を一箇所にまとめることで効率的にしたりなど様々ありますが、その内の一つにWebマーケティングの需要の高まりがあるのではないでしょうか。
BtoB企業においてWebは重要なマーケティングツールで、インバウンドマーケティング・コンテンツマーケティングに力を入れる企業も日に日に増えています。これらの施策を全て一部門で担うことは不可能で、複数の部門が絡んだ運用がなされています。
- Webで見た情報に興味を持ってくれた顧客に対して、営業マンが持ってきた提案資料の情報が相違している
- カタログの情報をWebサイトに反映できてなく、Webに載っている仕様と営業マンが持ってくるカタログの仕様が違っている
このような場合は企業としての信頼度が落ちてしまいます。
製品情報を編集したり、製品写真をそれぞれの部署が撮影したりしていては効率が悪く、二重コストが発生してしまいます。
こうした運用のムダを減らして、最新の情報を全部門が共有しようというPIM・DAMソリューションが注目をされています。
PIMとDAMを用いてあらゆる製品情報を集約することで営業やカスタマーサポート、Web制作チームなどあらゆるところで情報の共有が可能となる
PIM・DAMの可能性
PIM・DAMは単に様々な情報の共有を可能とするだけでなく、CRMと連携が可能なものもあります。ユーザーの製品購入暦や問い合せ履歴を記録する事で、アフターサービスの質を高めたり、アフターサービスの記録を元に営業員が顧客に対して別の製品やサービスを進めたりするアップセルやクロスセルの働きかけも可能になりますし、それをオンライン上で行うリマーケティングに生かすこともできます。
PIM・DAMソリューションへの需要の高まりは、運用の効率化を目指したものよりは、寧ろ「CSを高めたい」「マーケティングの効果を高めたい」といったような要望から来ているのが最近の傾向です。
まとめ
- 製品に関する情報と顧客関係情報を連携させることで営業員がアップセル・クロスセルに繋げることを手助けする。Web上ではリマーケティングを可能にする
- PIM・DAMによって製品に関する情報やデジタルコンテンツを集約する事で、二重コストを抑え、運用を効率化できる
- 製品に関する情報と顧客関係情報(購入暦、問い合せ暦など)を集約する事で、アフターサービスの質を高めることができる
67.PIM(商品情報管理)/DAM(デジタル資産管理)導入支援
お客様の体制に合ったグローバル共通コンテンツ/素材管理の全体像を描き、システム化方針の策定から具現化までをお手伝いします。