このように、しっかりとしたRFPを作ることは、プロジェクトを成功させる上でとても大切なのです。
Web活用時代のRFP作成で意識すべきこと
では、RFPに何をどのようにまとめて行けば良いのか?
大まかには、下記の点について検討した結果を「ビジネス要求」、「業務要求」、「サイト要求」、「システム要求」の4つの観点からまとめていきます。
・自社にとってのWebサイトの役割とは何か?
・顧客にサイトを通じてどのような価値を提供し、どのような行動につなげたいか?
・それを実現するためには、どのようなコンテンツ・機能を提供する必要があるか?
・それを下支えするシステム・インフラはどうあるべきか?
・運用体制、フロー、ルールはどうあるべきか?
この時に重要となるのは、“要求事項の粒度(レベル感)”、“複合的な視点”、“中長期視点”、“全体像のイメージ化”です。
特に要求事項の粒度は、多くの失敗事例に共通する要因です。
例えば、CMSの要求事項などをたった1~2行で済ませているケースなどが見られます。しかし、これで高価なものだとライセンスだけで数千万もするようなCMSを正しく調達できるでしょうか?正しい調達をするためには、機能毎の具体的な要求事項を示す必要があります。
当然ながら、要求事項を詳細にまとめることで手間もかかります。そこまで手間をかけて書く必要はないという意見もあるかもしれません。
しかし、ここで一歩引いて考えてみてください。例えば、3000万円の家を建てるときに、数行の要求事項のみで建築会社に依頼するでしょうか?あり得ませんよね。だからこそ、プロジェクトで実現したいことを適切な品質、コスト、納期で調達するために、曖昧さをできるだけ排除したRFPが必要となるのです。
また、“視点の偏り”や“中長期視点の欠如”による失敗事例も数多く見られます。特に自社でRFPを作成する際には、ビジネスの視点、業務の視点、システムの視点が網羅されるような体制づくりを意識してください。
餅は餅屋に。RFP作成から専門家をうまく活用しよう
考慮すべきテーマが多様化・複雑化している現状では、今回お話してきたようなRFP作成を自社だけで作成するのは困難かもしれません。そのような場合には、専門家の活用を検討してみてください。
プロジェクトの内容や規模により変動しますが、今回お話したようなRFPを作成するためには、2~3ヶ月程度の期間と、少なくとも数百万円程度の費用がかかります。
RFP作成を企業側で行うことで外注コストは抑えられますが、曖昧なRFPを作成してプロジェクトを進めることによる品質・コスト・時間の損失は、それ以上に大きいというのが実情です。
最適なシステム調達を行うために、一定規模のプロジェクトのRFP作成を専門家に依頼することは、業務システムの世界では当たり前となっています。Web活用時代に入った今、数年に一度のサイトリニューアルを成功させるために、専門家のサポートを求めることは今後一般的になっていくと考えています。
自分の会社で今後取り組むプロジェクトではどうすべきだろう?自社で今作成しているRFPは大丈夫だろうか?
そう思ったら、ぜひ、イントリックスに相談してみてください。RFPのサンプルなどを交え、具体的なお話しをさせていただくことができると思います。
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