時世時節、夢に目標、卒業単位。就活学生もいろいろと大変なのです。希望と不安の板挟みになったり、仕事の世界や大人の事情ってこういうこと?! と社会の厳しさを予感する荒波を受けたり。内定の安堵もつかの間、「この方向で合っているのかな。やっていけるだろうか?」と新たな不安が頭をもたげます。確かめる術があったら、もっと自分らしさを発揮できた/できるんじゃないか…… そう感じる方は多いのではないでしょうか。 悩める若いチカラのために、イントリックスの新卒アナリストが、内定後インターンシップの日々を振り返ります。
語る人
はじめに
イントリックスには、「内定後インターンシップ」で働く機会があります。内定のタイミングや本人の事情と合えば、4月の正式入社までの間、アルバイトのインターン生として就労体験を通じ、仕事の内容・やりがい・現場の仲間と環境への理解を育んでいく目的。学生時代の残りを旅行や遊びなどに費やすかわり、社会人生活のウォームアップができます。余裕と緊張感のほどよいバランスのもと、春には適性のつぼみが膨らんでいそうです。
思ったよりも早く手にした社会への切符
――もうすぐ年度末。「社会人1年目が終わろうとしています」と言いかけて、道場さんには約1年半あったのだと気づきました(どうりで新卒らしからぬ、なじみ具合)。インターンの経緯をお話ししてください。
道場:
就活イベントでイントリックスと良い出会いがあり、内定を得たのは大学4年生の8月下旬です。その連絡で、9月からアルバイトしてみないかと誘われました。
――卒論など大丈夫でしたか。急展開で少し慌てたのでは?
道場:
卒論は書き終えていましたし、緊張よりも期待感が大きく、二つ返事でお願いしました。すでに面接で、配属先や関連部門の先輩方とも顔合せしていましたから、「あのメンバーに加わるのが楽しみ。早く一員になりたい・仕事のことを知りたい!」と思いました。いわゆる内定ブルーとか、適性の不安にさいなまれるようなストレスはなかったです。“見習いだけれど、もう学生じゃない”立場で、週2~3日の出社が決まりました。
インターンシップ、衝撃のデビュー
――最初は挨拶やマナーを習って、雑用を手伝いつつ、ルーティンに慣れていく。そのような導入型の新人業務をイメージします。
道場:普通はそんな想像をしますよね。でも、イントリックスですから(笑) 面食らう展開が待っていました。初日、いきなり社内のプロジェクト会議に呼ばれたんですよ。しかも見学では済まず、Web改修に関する簡単な資料を作って意見を発表してみて、と。サイトが使いやすいか使いにくいか、漠然と伝えるだけで精一杯でしたが、「これがビジネスのミーティングか――チームの雑用係でなく、1人のプロジェクトメンバーとして扱われるからには、常に自分の意見とその理由を求められるのだ」と自覚が生まれました。
――手取り足取り教えてくれるのを待っている、受け身では務まらないのですね。翌日からは?
道場:
「イントリックスの自社サイトをどのようにリニューアルすれば、より効果的になるか」、配属された戦略部門/アナリスト的な目線で考察する課題を与えられました。ルールは“たとえ的外れでも、自分で仮説を持って始める”。検証のために、いろいろな部署の先輩たちに相談やインタビューをするのはOKです。期限は2か月、社内会議での提案が課せられていました。
やっていけそうだ! 嬉しかった手ごたえ
――初めての課題はどうでしたか。
道場:
自社サイトと併せて、参考になるBtoBのWebサイトをリサーチし、立てた仮説を上司・先輩にみてもらうところからスタート。まず“自分で仮説を持つ”こと自体に不慣れで、質問に行っても、「君の仮説は何? そもそも根拠は?」と逆に尋ね返されるばかり。それを何度か繰り返すうち、「いかがでしょうか。私はこう考えています。なぜなら……」と、整理して質問する基本を意識できるように。そして、プロジェクトの実体験などを聞く過程で、自社の提供するサービス内容や進行中の案件、クライアント企業について理解していき、提案資料をまとめ上げました。2か月後、発表で良い評価とアドバイスを得たことは、インターンシップを通じて一番嬉しかった出来事です。「ここでやっていけそうだ!」と自信がわいてきました。
――4月以前に手ごたえと達成感を経験したのは、大きなアドバンテージです。
道場:
当時は目の前の課題をこなすのに無我夢中でした。今振り返ってみると、インターン生は正確な結果や確実性を求められているわけではありませんし、お客様の前に出るケースもまだありません。つまり、欠点を修正しやすい期間なのです。ならば、無難に振る舞っていては、もったいない。間違いを恐れず、挑戦から学びたいですよね。事例のピックアップ、データのリスト化やアクセス解析などの単純作業から、2か月かけて完成した課題まで、私はさまざまな業務に触れつつ、トライ&エラーを積極的に繰り返しました。皆のフィードバックに支えられ、これからビジネスパーソンになる自分の持ち味や得手不得手が見えてきて、計画や対策をしやすくなりました。