BIツールの4つの種類
IT化やDX化によるビッグデータの活用が進んできている中、BIツールを導入する企業も増えてきており、今後も増加していくでしょう。便利な機能がいくつも備わっているBIツールは、用途によって以下の4つの種類に分けられます。
- レポーティングツール
- OLAP分析ツール
- データマイニングツール
- プランニングツール
それぞれのツールの特徴や導入効果などについて解説していきます。
レポーティングツール
BIツールには自社のあらゆるデータの分析結果を、グラフ、重要指標の一覧表示、クロス集計表、といった形で視覚化できる機能もあります。リアルタイムで情報更新もされ、PDF、Excel、Word、PowerPoint、CSVなどの形式で出力することも可能です。
分析したデータを視覚化することで、問題点を素早く把握して改善に繋げることができます。さらには、新たな課題の発見もしやすくなるでしょう。このように、自社に蓄積されたデータを有効活用するには、分かりやすく視覚化することが重要です。
またBIツールの中には、スマホやタブレットなどに対応しているものもあり、移動中でも気軽にアクセスできて、迅速な意思決定にも役立ちます。
OLAP分析ツール
BIツールには「OLAP分析」という、あらゆる角度からデータ分析をして、最適な分析結果を誰でも素早く抽出できる機能もあります。OLAPとは「Online Analytical Processing」の略で、多次元的・多角的にデータ分析をすることです。
大量にあるデータベースの中から必要なデータを取り出して分析することは、これまで専門家による独壇場でした。しかしBIツールが出現したことで、専門的なスキルがなくても様々な角度から細かくデータ分析をすることができます。
このように、あらゆる角度からのデータ分析を可能にすることで、今まで気付けなかった問題点や課題、あるいは解決策を発見することが可能になるでしょう。
データマイニングツール
BIツールには「AI による機械学習」を使って、膨大にあるビッグデータから、これまでに明らかになっていない関連性や傾向を探す機能もあります。パターン認識といった機械学習や、統計学を使うことで、人間では発見できないような法則性を明らかにすることが可能です。
SFAやCRMといった様々なツールによって、企業には大量のデータが蓄積されるようになりました。その反面、人的作業によるデータ分析だけでは、今までにない新たな発見をすることが難しくなってきています。
AI機能を搭載したBIツールを導入すれば、重回帰分析、クロス分析といった複雑な統計処理も瞬時にできるため、自社のマーケティング活動に大いに貢献してくれるでしょう。
プランニングツール
BIツールには、過去のデータから予測を立て、最適な予算をプランニングする機能もあります。予算計画を立てるには中長期的な視点が必要になりますが、BIツールを使うことでより具体的なシミュレーションが実施でき、確実性のある予算を組むことが可能です。
また「What-If分析」を用いることで、いくつものパターンをシミュレーションすることができるため、予算計画だけではなくマーケティング戦略の立案にも活用できます。
予算計画やマーケティング戦略に携わる社員は、ITツールの専門家でないことがほとんどです。しかしBIツールを導入することで、営業や経営、マーケティング部門の社員でも、より綿密で具体性ある計画を立てることができるでしょう。