BtoBマーケティングコラム BtoB製造業の動画活用事例7選!デジタルマーケティングに動画を活用(前編)

2022年8月16日

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BtoB企業に動画マーケティングが注目される背景

コロナの影響もあり、デジタルマーケティングに取り組むBtoB企業がとても増えています。特に製造業において、この2年で急速に「DX」や「デジタルマーケティング」の専門部署が立ち上がっています。
デジタルマーケティングと一言で言っても様々な取り組みがある中、動画マーケティングが注目を集めているのは、

  1. 社会全体でリモートワークが増え、動画を見られる環境にある人が飛躍的に増えた
  2. YouTubeを中心とする動画プラットフォームの利用者が増え、貴重な顧客接点の場としての活用が期待できる
  3. オンラインでの商談が中心となった今、実機による製品デモの代替手段として動画を活用したい

などが理由に挙げられます。
私はこれまで数多くの、BtoB企業勤務の設計エンジニアや製品調達を担当されている方にインタビュー調査をしてきましたが、その中でも「同じ情報であれば、Webページより動画を好んで見る」と回答する割合が多いと感じています。
特に欧米や東南アジアの、若い方にこの傾向が顕著です。

デジタルマーケティングに動画を利用するメリット・デメリット

もう少しマーケティングに動画を活用するメリットを具体的に見て行きましょう。

メリット

  • 文章や画像では表現しきれない、動きや仕組みなどの特徴が伝わりやすい
  • 音楽やキャプションをうまく利用することで、情報をより魅力的に表現することができる
  • YouTubeなど人が集まるプラットフォームがあるため、潜在顧客との接点が持てる

一方、次のようなデメリットもあります。

デメリット

  • Webページと比較して、動画制作にはコストと時間がかかる
  • 製造業の場合、動画に登場する人や製品の確保のハードルが高い。特に実際の製品が動いているのはお客様の工場内にしかない場合、撮影許可をいただくことが非常に難しい。また動画に登場してくれる社員がなかなかいない

一点目の課題を解決するために、自社内に撮影スタジオを作り、内製で動画を制作するBtoB企業様が少しずつ増えています。外注費を抑え、社内で制作を続けることで効率化が可能になります。
逆に二点目の問題は、アニメーションで代替したり、プロのナレーターに依頼するなど、外部の手をうまく活用することで解決が可能です。

動画マーケティングは今後ますます主流になっていくと予想されます。
今から少しずつでも始めることで、経験値を溜め、今後に備えていただくことをお勧めします。

製造業における動画の活用事例

一言で動画と言っても、目的に応じて様々な用途で活用が可能です。
BtoB企業の、主に製造業ではどのような活用方法があるのか、以下5つの分類で事例を交えてご紹介させていただきます。

  1. プロモーション動画
  2. 製品・ソリューションのデモ動画
  3. 技術力を訴求する動画
  4. FAQ動画
  5. 企業の総合力を伝えるための動画

1.プロモーション動画

1つ目は、製品やソリューションのプロモーションのために動画を活用する方法です。どのような顧客の課題に応えるソリューションなのか、特長や他社との違いは何なのか、どのようなベネフィットの提供が可能なのか、といった内容を、比較的短時間の動画にまとめることが多いです。
実際の事例を見て行きましょう。

HSC CRANES「C-SAI」クレーン起立外観検査 | HSC CRANES

HSC CRANESのドローンを用いた、クレーン車の外観検査を紹介するプロモーション動画です。
自動飛行のドローンが実際に検査している様子や、撮影された高精細なデータが紹介されており、旧来手法と比べ簡単に、かつ安全に精度の高い検査ができることがよく分かります。動画は旧来点検の課題である「人・時間・場所がかかる」「ドローンの手動飛行にはリスクがある」から始まっているため、実際に同様の課題を持つ顧客が関心を持って、最後まで閲覧したくなる構成になっています。

Future-Proof Your Supply Chain With Automation | Warehouse Robots & E-Commerce Automation Systems | FANUC America Corporation

FANUC Americaの産業用ロボットのプロモーション動画です。非常にテンポの良いFANUCソリューションの訴求メッセージから始まり、その後対象業界(Eコマース、リテール、3PLなど)、そして多様なロボットのモーションを紹介する構成です。
ロボットのモーションはCGなのですが、非常にリアルで、かつロボットのケイパビリティが分かりやすいものが選定されています。例えば什器に製品が入ったパレットを収納する、バラバラな向きの段ボールを同一方向に揃える、などです。

短い時間ながらFANUC製ロボットの性能の高さ、自社の倉庫に導入した時のイメージが具体的につかめる、非常に良いプロモーション動画だと思います。

2.製品・ソリューションのデモ動画

2つ目は製品やソリューションのデモを目的とした動画活用です。
営業マンがデモ機を顧客に持参し実際に動くところを紹介したり、展示会やショールームが担っていた役割を、動画が代替している、と捉えるとより利用目的が分かりやすいと思います。
物理的に見たり触ったりできない分、「編集ができる」「クローズアップできる」「文字を
実際の事例をいくつかご紹介します。

DMU 210 Pによるグリル金型加工|DMG森精機

工作機械が、実際に自動車部品の金型を加工する様子を紹介している動画です。 実際には508時間かかる加工を、ポイントに絞って1分弱で見せており、動画の特長をうまく活かした事例です。また加工シーンをクローズアップして映すことで、加工精度の高さが視聴者に伝わりやすくなっています。
DMG森精機はこれ以外にも多くの動画を定期的に配信しており、差別化が難しいとされる工作機械メーカーの中で、非常にうまく動画をマーケティングに活かしている企業です。

g.moth®の超低反射・超高透過|ジオマテック

透明なガラスや樹脂に加工することで超低反射・超高透過を実現する加工の紹介動画です。 左が未加工、右が加工済のガラスが、黄色いミニカーの前に置いてあります。
未加工のガラスに植物を映りこませることで、加工済との対比がクリアになり、驚くほどの低反射であることがダイレクトに伝わる動画になっています。またカメラが動くことで、どの向きから見ても反射しないことも分かりやすく、動画の特性をうまく活かした事例です。

BtoB製造業の動画活用事例7選!デジタルマーケティングに動画を活用(後編)では、「導入事例動画」「FAQ動画」「企業の総合力を伝えるための動画」について、事例を交えて解説します。引き続き、ぜひご覧ください。

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