ペルソナ設定とは
ペルソナ(persona)はもともと「仮面」を意味する言葉で、「人格」を意味する英語であるPersonのもとになった言葉でもあります。
マーケティングにおけるペルソナは、自社の商品・サービスを利用しうる仮想顧客を具体的に描いたものになります。
ペルソナ設定とは、マーケティング施策を考えていく際にどのような人物を実施対象とするのかを関係者間で共有する作業にあたります。
ペルソナ設定が必要な理由
ペルソナは、仮想顧客のプロフィールを具体的に描いたものになります。
- 勤務先/配属部署/役職/勤務年数
- 家族構成
- 住んでいる地域/住まい
- 性格/趣味や興味関心/休日の過ごし方
などさまざまな項目を設定します。
ペルソナに具体的なプロフィールが必要なのは、具体的にするほど提供すべき情報や配信するタイミングが明確になるためです。
例えば30代前半の女性で子供が2人いる、共働き家庭の方のペルソナを作ったとします。何か調べ物をするのは朝やお昼のスキマ時間か、子どもたちが寝た夜の時間帯となるでしょう。仕事の疲れが溜まっている夜中にメールマガジンが届いても開封する気持ちにはなりにくいでしょうから、「最適な配信タイミングは平日の朝か休日の朝かもしれない」と推測することができます。また内容も、短い時間でサッと読めるコンパクトなものが望ましいと考えられます。
ペルソナはこのように、より最適な施策を考えていくために必要なのです。ペルソナの作成によって細かいニーズも浮かんでくるため、商品・サービスの見直しにもつながります。
ペルソナとターゲットの違い
ペルソナと混同しやすい用語のひとつに「ターゲット」があります。ペルソナもターゲットもWebマーケティングの用語ですが、意味が少し異なります。
ターゲットは、自社の商品・サービスを売り込んでいく顧客セグメントを指します。つまり実在する消費者、あるいは法人やビジネスマンを属性ごとにグルーピングしたものです。
そのため、ペルソナと比較すると、年齢層や性別、所属する業界など大まかな区分けをしたものになります。集団として実在していることが大きなポイントです。
一方ペルソナは、ターゲットの中から仮想顧客を描き出したものです。一個人の詳細なプロフィールを作成する点が、ターゲットとの違いです。
ペルソナとして作成する人物は、実在していなくても構いません。提供する商品・サービスやマーケティング施策、発信するタイミングを考える起点になれば良いためです。
多くの場合、ターゲット層を定めたうえで、ペルソナを作成してマーケティングを実施する対象を絞り込んでいく流れとなるでしょう。