業務システムの主な種類
業務システムは、その会社の業態に欠かせないものや、業態にかかわらず効率化において必須といえるものまであります。ここでは、会社の規模拡大等を見据えて業務効率化を目指す方に向いたものを紹介します。
勤怠管理システム
勤怠管理システムは、出勤・退勤時間、休憩時間、残業時間といった情報を取り扱うシステムです。タイムカードのように打刻する機械から情報を取り込むもの、Webブラウザやアプリケーション上で時間をカウントするものなどがあります。
手入力する手間を削減する、誤入力を防ぐ、また残業時間の水増しなどの不正を防げるメリットがあります。比較的導入しやすいシステムのひとつで、給与明細を発行したり、また人事系など他のシステムと連携しながら使えるものもあるようです。
人事管理システム
人事管理システムは、氏名や年齢・入社した年や異動歴・給与など従業員個人に関する多くの情報を取り扱います。個人を特定できる情報も含むため、漏洩には特に注意を払う必要があります。
こちらも他のシステムと同様に、手作業で行っていた新規作成・更新・削除といった作業を効率化できるメリットがあります。勤怠や経理系のシステムと連携するなど、取り扱う情報の幅が広いことも特徴のひとつです。
Human Resource Management(HRM)と呼ばれるものもあり、人材派遣業では登録者と募集情報のマッチングにも役立ちます。
生産管理システム
生産管理システムは、製品を製造するための原材料、製造スケジュール、納期や品質など、製造業に欠かせない情報を取り扱うシステムです。原材料の調達から在庫管理までを一元管理するために、販売・在庫情報を管理するシステムと連携するケースもあるようです。
複数の工場で製造プロセスを統一して品質を一定に保ち、原材料の調達から販売までのフローを再構築するのに役立ちます。製造業は、販売管理会社・卸売業者工場など複数の取引先と連携することが多いため、他システムと連携することが多いといえるでしょう。
会計管理システム
会計管理システムは、仕訳帳や貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書などの財務諸表の作成支援から請求書の発行など会計管理全般を効率化するシステムです。
1回の入力で複数の書類に転記する仕組みもあるため、これまで紙ベースで行なっていた業務が多いほど、業務効率に大幅な改善が見込まれるシステムのひとつです。
身近なところでは経費申請のシステム化が便利な機能かもしれません。システムによっては決算処理をする前にもリアルタイムで経営状況を把握することもできるようです。
販売管理システム
販売管理システムは、製品・商品の納品や販売から請求に関する業務を効率化するシステムです。なかには在庫管理機能を担うものもあり、製造業や卸売業、また小売店でも活躍しています。
スーパーやコンビニのレジに搭載されているPOSシステムが身近な例といえるでしょう。どの商品がいつどれくらい売れたのかがリアルタイムに記録されていくものです。飲食店では、タブレットにアプリをインストールしたものを導入しているケースもあります。
営業管理システム
営業管理システムは、日報の作成、顧客情報の管理、訪問や商談のスケジュール管理などの営業活動をサポートするシステムです。Sales Force automation(SFA)と呼ばれることもあります。
個々でエクセル管理していたものを営業管理システムで一元管理する、またアポイントメントからステップメール送信、商談などの営業フローを見える化することで営業プロセスを画一化することも可能です。
顧客管理システム
顧客管理システムは、その名のとおり顧客情報を管理するシステムです。氏名・年齢・性別といった個人に関する情報のほか、問い合わせの履歴や製品の使用履歴などの情報を取り扱います。
Customer Relationship Management(CRM)と呼ばれることもあります。営業管理システムとの違いは、システムが支援する内容です。営業管理システムは、商談スケジュールの管理など営業活動を支援することに重きを置いています。
顧客管理システムは、顧客情報を整理して参照しやすい状態に整えることに重きを置いています。整理された結果、営業管理システムとの連携がしやすくなりマーケティング施策を考える切り口として活用されることもあります。