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BtoBマーケティングコラム
【イントリックス流の制作極意】
CASE05|社内外のステークホルダーが共通認識として持つことができる企業ミッションを作りたい
2024年9月18日
Index
企業はさまざまな価値観を持った人々の集合体です。その中で社員間の意思統一を図ったり、社内外に対して統一されたイメージを浸透させていくためには、企業ミッションとして自社の「存在意義」を言語化することが重要です。
しかし、自社の「存在意義」の言語化には、あらゆる職務・職責の社員が持つ価値観を掘り起こし、それらをまとめて言語化するといった高いハードルを超える必要があります。今回は、グループ企業として2050年に向けて掲げる「サステナビリティ経営」の中で、自社が果たすべき役割を社内外に共通認識として浸透させていくために、自社の「存在意義」を企業ミッションとして言語化した事例をご紹介します。
プロジェクト概要
お客様 | グループ企業所属のメーカー様 |
---|---|
課題 |
|
プロジェクト名 | 企業ミッションの策定 |
支援内容 | 企業ミッション策定支援(経営層ヒアリング、従業員アンケート、企業ミッション案の作成、グローバルにおける競合他社の取り組み調査) |
期間 | 約3ヶ月 |
自社の「存在意義」を表現したミッションを策定する極意
今回のお客様は、さまざまな廃棄物に対応する環境装置を世界各国で提供している企業様です。2050年の脱炭素化社会の実現に向け、グループが推進するサステナビリティ経営への共通認識を社内外で醸成するため、自社の「存在意義」を表現したミッションを策定することとなりました。
しかし、企業ミッションとして何をどのように言語化していけばよいのか、そのノウハウを持っておらず、どこから手を付けるべきかわからないという状況に見舞われていました。今回は、このような状況からミッション策定に必要な要素を社員から吸い上げ、実際に言語化していく極意をご紹介します。
【制作極意1】
ヒアリングやアンケートで自社への価値観を掘り起こし、定量化する
まず、自社の「存在意義」を言語化するための要素として、職階や職責の異なる経営層・従業員が持つ意見を吸い上げていきました。「存在意義」を言語化するにあたり、組織を形成する各人が何を大切にし、何のために企業活動を行い、社会にどのような価値を提供しようとしているのか、すなわち個々が持つ価値観を明らかにする必要があったからです。
価値観を掘り起こすため、私たちは経営層へのヒアリングと従業員へのアンケート配布を行い、「自社が社会に提供していると思う価値」「価値の裏付けとなる自社の強み」「今後強みにしたいと思う領域」「自社らしさ」「ミッションに込めたい思い」などを聞き出していきました。経営層と従業員の双方にアプローチしたのは、全社員が納得して事業を推進するための旗印となるミッションを作成するために、どちらか一方の考えに偏ることを避けるためです。
これらのヒアリングやアンケートへの回答は、ただ集めるだけではなく、より回答の多かった内容を洗い出すために集計して定量化していきました。そうすると、例えば自社の強みとして多くの社員に認識されているのは「グループの総合力」であることがわかります。このようにして洗い出された内容を、ミッションを言語化する際の中心となる要素としました。
【制作極意2】
企業ミッションの定義を定め、言語化の軸とする
私たちは企業ミッションを「過去・現在・未来において、企業活動の中で日々果たしていること・果たすべき使命」と定義しました。つまり、これまでも、これからも企業全体で成し遂げていく目標・役割です。
この定義に基づいて企業ミッションを言語化するには、「過去から発揮し続けてきた強み」「未来で発揮することを目指す強み」「事業を通じて社会に提供する価値」といった要素が必要です。この要素を、ヒアリングやアンケートで集計した社員の価値観から表現していきました。
今回の場合、自社の強みとして挙げられたのは「グループの総合力」、今後強みにしたいと思う領域で最も回答が多かったのは「技術力」でした。これらに、事業を通じて社会に提供する価値を組み合わせて「私たちだからできる技術力で、安心できる暮らしを今までも、これからも」というフレーズを作成しました。このように、企業ミッションの定義を言語化の軸とし、集計した価値観を結びつけて、企業の「存在意義」を表現した企業ミッションを作り上げていったのです。
【制作極意3】
お客様も企業ミッションの言語化に巻き込む
今回のプロジェクトでは、企業ミッションの言語化をイントリックスだけが担い提案する形ではなく、お客様社内で結成いただいたタスクフォースチームも積極的に巻き込み、検討時の課題として取り組んでいただきました。
最終的に、策定した企業ミッションを実行していくのはお客様ご自身です。そのため、策定プロセスに立ち会い、自ら案も作っていただくことでこの取り組みを自分ごと化し、より納得・共感できる企業ミッションを作り上げていくという狙いがありました。
タスクフォースチームのメンバーが作成した企業ミッション案を、全社投票の候補へとブラッシュアップする過程もイントリックスがサポートしました。例えば、議論の中で「もっと主体性を盛り込みたい」などといった要望があれば、それを企業ミッション案に反映するように表現を調整していきました。
社員の価値観を反映し、自社の「存在意義」を表現した企業ミッションが完成
企業ミッションの定義を軸に、経営層ヒアリング、従業員アンケートで明らかにした社内の価値観を反映させ、2050年に向けて自社の「存在意義」を言語化した企業ミッションが完成しました。一連の企業ミッション作成プロセスには、お客様のタスクフォースチームから「ロジカルで納得感があった」というお言葉もいただきました。
10年、20年と変わらない企業の「存在意義」を言語化した企業ミッションは、全社が同じ方向を向いて事業を推進するための旗印として重要な要素です。企業ミッションの言語化を任されたものの、どのように進めていけばいいのかわからないというご担当者様は、ぜひイントリックスにご連絡ください。
著者プロフィール
雑誌編集者やWebマーケター、BtoBライターなどの経歴をもつコンテンツ制作の精鋭が集まった経験豊富なスペシャリスト集団。
企業ブランディングの支援からマーケティングまで、BtoBビジネスに必要なコンテンツをゼロから生み出すクリエイティビティと守備範囲の広さを武器に、あるべき姿を描くコンテンツ戦略から制作・取材・執筆までを一手に担う。
ブランドコンテンツ、サステナビリティコンテンツ、IRコンテンツ、技術・製品紹介コンテンツ、導入事例、SEOコンテンツ、LP、ホワイトペーパー、オウンドメディア、メルマガ制作など、BtoBコンテンツに特化した実績が豊富。
関連情報
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noteでは、BtoBのデジタルコミュニケーションの面白さや意義、可能性などについて語っています