DX事業開始からの流れ
自社のDX事業を始めるにあたって、まずは以下の流れを把握しておきましょう。
- 業務に役立つITツールの理解
- DX事業のビジョン明確化
- DX事業の目標設定
- PDCAの実行
この流れを知っておくことで、よりスムーズにDX化を進めることができます。
1.業務に役立つITツールの理解を深める
まずは、自社の業務プロセス改善に役立ちそうなITツールについて、どのような技術で、どういった活用ができるのかを理解しましょう。以下のITツールは、業務のデジタル化に活用される代表的なツールです。
- RPA:定型作業をロボットで自動化
- BIツール:自社データを集約して分析
- ERP:基幹業務を統合し、情報の一元化を図る
- RPA/VBA:事務作業を自動化
- MA/SFA/CRM:マーケティングを支援
また、ITツールだけでなく、AI・IoT・5G・VR/AR・HMIといったデジタル技術についても、理解しておきましょう。
2.DX事業のビジョンを明確にする
自社のDX事業を成功させるには「DXを通じてどうなりたいか」というビジョンを明確にしておくことが重要です。
自社のどの事業を成長させたいのか、どのように経営改革をしていきたいのか、新しいビジネスモデルに変革したいのかなど、なぜDXを推進したいのかを決めておきます。ビジョンを明確にしておくことで、具体的な目標や戦略を立てやすくなります。
また、自社のDX化を進めるには経営陣や関連部署とのコミュニケーションは欠かせません。DX事業のビジョンを明確にしておけば、経営陣や関連部署の理解を得られやすくなるでしょう。
3.DX事業の目標を設定する
ビジョンが決まったら、次にDX事業の目標を設定しましょう。
目標達成度を測定するために「KPI(重要業績評価指標)」も設定しておくことで、DX事業の進捗度合いを振り返ることができます。KPIを一言で表わすと、業務のパフォーマンスを計測するための指標です。
また、DX事業の目標を正しく設定するためには、自社の課題を明確にすることが大切です。どの部門の、どの業務に、どういった改善の余地があるかを明らかにすることで、適切なDX施策を決められるからです。この課題発見の作業をするときは、現場社員の意見をしっかり聞き取りましょう。
4.PDCAを実行する
自社のDX事業のビジョンにたどり着くためには、設定した目標を1つずつ達成していくことが最も近道です。そのために「PDCAサイクル」は欠かせません。計画・実行・評価・改善を繰り返しながら、自社のDX事業を進めていきましょう。
企業がDXを推進するとき、たった1回のサイクルで成果を出すことは稀です。ですから、PDCAサイクルを繰り返していくことが、DX推進で成果を出すためのポイントになります。
また状況に応じて、KPIの修正や施策の変更なども必要です。一時的な取り組みではなく、長期的な視点でDX事業を進めましょう。