イントリックスは育児と仕事を両立できる会社なのか、
アラフォーの現役イクメンたちが座談会で定性的に語ってみた
数年前に子どもが生まれてから「真人間らしくなった」「世捨て人的な雰囲気が消えた」など、ほめられているのかディスられているのかわからない評価をいただくようになりました、アラフォーにしてイクメン3年目のPM・コンテンツディレクター松井です。評価の内容はさておき、子育てというものは人間を大きく変える可能性を秘めているようです。ドイツの哲学者フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェは「深淵をのぞくとき、深淵もまたこちらをのぞいているのだ。」と著書の中で語りましたが、育児もまた、親が子どもを育てているとき、親もまた子どもに育てられているのだなあとつくづく感じる今日この頃です。
前置きが長くなりましたが、「名も無き家事」の積み重ねである育児稼業と日々の仕事の両立はかなりハードで、育児に携わる多くの男性はこの壁に直面すると思います。もちろん、私も例外ではないのですが、今のところは破綻せずにどうにかこうにかやっていけています。その要因のひとつにイントリックスならではの何かがあるのでは? という仮説の元、前回は育児に携わる社内男性メンバーのデータを定量的に分析しましたが、後編の今回は同メンバーによる社内座談会をお届けし、定性的な分析をしてみます。
某月某日。社内リフレッシュスペースに集ったアラフォー男子たち。絵面こそ暑苦しいですが、みな育児に積極的に関わる男性社員です。前回、彼らに社内アンケートを実施し、イントリックスの育児事情を定量的に分析しました。今回は座談会という形式で定性的にイントリックスでの育児事情を語ってもらいます。
座談会について
- 参加者は子どもがいる男性社員
- 全員アラフォー
- 主なテーマはイントリックスで働きながらの育児について
- その他、育児に関する悩みなど
「お父さんあるある」で盛り上がるアラフォー男子たち
松井:
では、イントリックスイクメン座談会を始めたいと思います。まず、お手元にお配りしたのが先日のみなさんのアンケート結果です。そこから算出した各人のイクメン評価スコアも記載してあります。みなさん、いかがですか?
――アンケート結果を興味深く見るメンバー。自分と共通する部分もあれば、違う部分もあるようです。
足立:
千代さん、休日寝るの21時って早すぎない!?
プロジェクトマネージャー
足立 健誌(個人的イクメン評価スコア:1.9)
家族構成
妻・長女6歳・長男9か月
起床・就寝時間
平日:6:00起床 翌1:00就寝
休日:7:00起床 翌1:00就寝
最近の子育ての悩み
下の子が部屋中のものを噛んでしまう。
千代:
休日は子どもの寝かしつけが私の担当なので、子どもと一緒に寝落ちしちゃうんです。それで割と早い時間になっちゃってます。
プロジェクトマネージャー/ITコンサルタント
千代 康彦(個人的イクメン評価スコア:2.9)
家族構成
妻・長女8歳・長男4歳
起床・就寝時間
平日:6:45起床 翌1:00就寝
休日:8:00起床 21:00就寝
最近の子育ての悩み
下の子が大きくなってきて姉弟喧嘩が激しい。
山田:
僕も同じですねー。子どもを寝かしつけてるときに一緒に寝落ちしちゃう。その代わり、朝が早い(笑)。休みの日でも子どもと一緒に早く起きて、テレビとか観てます。
Webディレクター
山田 浩之(個人的イクメン評価スコア:3.7)
家族構成
妻・長女4歳・長男2歳
起床・就寝時間
平日:6:20起床 23:00就寝
休日:7:00起床 21:00就寝
最近の子育ての悩み
上の子が「悪魔の3歳児」から抜けきらないうちに、下の子がイヤイヤ期突入。
森:
「お父さんあるある」ですね。私はこの中では一番子どもが小さいので、「先輩方」の話はすごく勉強になります。
デザイナー
森 大樹(個人的イクメン評価スコア:3.5)
家族構成
妻・長男1歳
起床・就寝時間
平日:6:00起床 0:00就寝
休日:6:00起床 23:00就寝
最近の子育ての悩み
子どもがダイエット中の女子高校生くらい食べる。
松井:
みなさん、休日の子どもの朝ごはんは誰が作るんですか?
プロジェクトマネージャー/コンテンツディレクター
松井 洋也(個人的イクメン評価スコア:4.0)
家族構成
妻・長男3歳
起床・就寝時間
平日:6:00起床 翌1:00就寝
休日:6:00起床 翌1:00就寝
最近の子育ての悩み
僕の名前を「パパ」だと思っているらしく、子どもに「パパくん」と呼ばれる。
森:
私は料理が苦ではないので、割と自分で作ってます。今、子どもが1歳なんですが、ダイエット中の女子高校生くらい食べるので、量が少ないともっと食べたい!とアピールしてきます(笑)
山田:
ウチも僕が作るんですけど、大人しく座って食べてくれない。男の子特有なんですかねぇ。両手でパンとか持ったまま歩き回って、結局ほとんど食べないとか。
――私の息子も同じような状態で、ご飯中にウロウロすることが多く、中々落ち着いて座って食べるというのが難しい感じです。メンバーの話を聞いていると、これまで私が経験してきたことは割と「あるある」なんだなぁと感じました。
令和のパパは休日もカッコいい⁉
――「パパの歌」という忌野清志郎氏の曲があります。休日のパパはゴロゴロしてるだけでだらしないけど、昼間の働いているパパはカッコいい!という内容なのですが、これがリリースされたのは平成5年。当時の家庭における父親像はこういうイメージだったと思いますが、令和のパパはどうなんでしょうか。
足立:
いやー、僕はあんまり家事をしていないという自覚があるんだけど、この評価スコア見るとヤバいね(笑)
松井:
本当に何もしてないんですか?
足立:
朝ごはんは簡単なものを作ってます。あとは休みの日にお好み焼きを焼いたりとか。
松井:
平日に家事をどれくらいやっているかが、あの指標のポイントなんですよね。僕は帰ってから洗濯・食器洗い・部屋の片づけとかをしてるので、スコアが高くなってるのです。家事はそれなりにやってる方だとは思うのですが……。
千代:
私は妻がいわゆる専業主婦なので、平日の家事は割と助かってます。その代わりに休日の家事を率先してやってますね。子どもたちを公園に連れていったりして、嫁の時間をつくるようにしてます。
山田:
僕は共働きなんですが、休日はほとんどの家事をやるようにしてます。
一同:
おー、すごい。
山田:
その代わり、全部家事が終わったら、2時間くらい趣味の筋トレに行ってますけど(笑)。ただ、僕も休日は嫁と交代でお互いの時間がつくれるようにしています。
森:
私は家事も料理も嫌いではないので、いろいろやるんですけど、たぶん奥さんは「やってない」と思ってるんじゃないかなぁ。いろいろな人に話を聞いて、つぐづく感じたのですが、家事に対しては男女の意識の差がすごく出る気がします。男性はやってるつもりなんだけど、女性はまったくやってないと感じている。
一同:
(無言でうなずく)
千代:
私も家事は分担してやってるんですけど、例えば洗濯物をたたむときとか、奥さんの独自ルールみたいなものがあって、よかれと思ってやったことが逆に怒られたりとか……。そういうのないですか?
足立:
僕は料理があんまり得意ではないんですけど、たまに頑張ってやってみようかなと挑戦すると、「手際が悪い」とか言われて心が折れます……。
――このあとの議論が微妙な方向に向かったので割愛しますが、話の中で奥さんの時間をつくるために交代で子どもの面倒をみて、奥さんにマッサージやショッピングに行ってもらったりと、みなさんいろいろと努力しています。「パパの歌」では、休みの日は冴えないけど昼間のパパはカッコいいと歌っていましたが、令和のパパは昼間だけではなく、休日でもカッコいいと言われるようになりたいものです。
育児のすべてを許容するカルチャーこそがイントリックスの強み⁉
――今回の座談会で感じたのは、みんな割としっかり育児をやってるんだなぁというところ。もちろん、元々みなさん育児に前向きではありますが、それを実現できているのは、やはり職場であるイントリックスに何かその要因があるからではないのか。ついに本題に迫ります。
松井:
僕は「イントリックスは育児がしやすいんじゃないか?」という仮説を今回の記事で検証したいと思ったのですが、みなさんは育児のしやすさに関して、「イントリックスならでは」と感じていることはありますか?
千代:
シフトで朝10時に出社できるというのがありがたいですね。イントリックスに入社してから、朝は娘と一緒に家を出て、学校まで見送れるようになりました。
足立:
出勤シフト制度は確かに助かってますね。僕も会社までの距離的に朝はどうしても子どもの面倒をみられないんですけど、その分早いシフトで帰って、夜の育児を頑張るようにしています。
千代:
あと、家族が病気のときに休みやすいというのは絶対あると思いますね。
足立:
看護休暇として有休とは別に付与している会社は、あまりないかと思います。普通は有休を使いますから。
松井:
そういうシフトとか休暇の制度とか、他の会社でもあると思うんですが、僕が「イントリックスならでは」と思ってるのは、それを許容するカルチャーじゃないかと考えてるのですよね。
山田:
先日、嫁が会社の飲み会だったので、僕が早退して保育園に子どもを迎えに行ったんですが、以前の会社だと一週間くらい前からメンバーにしっかり周知する必要がありました。でも、イントリックスだと「家庭の事情で休んだりするのは当たり前」みたいな雰囲気があって、特に根回しとか必要がないんで驚きました。
森:
Googleカレンダーで山田さんのその予定を見て、ものすごいカルチャーショックでした。ほっとしたというか、こういうことを周りに気兼ねなくアピールできる会社なんだと。前の会社では考えられなかったので。
松井:
そういうカルチャーというか雰囲気って、どうやって生まれたんですかね。
足立:
元々、イントリックスは短納期の仕事を基本的にやらないというのがありますね。そもそも、テーマが短い期間で取り組むには難しいというのもあるし、比較的長期のプロジェクトが多いのでスケジュールを調整しやすい。そういうところが、家庭のことにも寛容なカルチャーにつながってるんじゃないですかね。
山田:
以前の会社は毎日終電で、土日もたまに出てたりして、育児は完全に嫁のワンオペでした。転職を考えたのはそれを解消したいというのが理由のひとつだったりします。案件も基本的にひとりで抱えるスタイルだったから、周りに頼りづらかった。イントリックスはチームで動くし、何かのときに周りにサポートを求めやすい。そういうところも育児しやすい環境かなと思います。
森:
私も以前の仕事は遅くに帰ることが多くて、仕事と育児の両立を考えて転職を検討していました。なので、19時を過ぎると人が少なくなるイントリックスのオフィスの風景には驚きを隠せませんでした。そういう意味では、私の今回の転職を一番喜んでいるのは奥さんだと思います。
――私が感じていた「育児や家庭の事情を周りが許容するカルチャー」を他のメンバーも感じているようでした。このイントリックスの文化はいったいどのように醸成されたのか。それを探るために、最後に当社代表の氣賀に聞いてみました。
イントリックスの育児しやすいカルチャーはどのように醸成されたのか。その意外な答えとは⁉
――某月某日。某飲み屋。元々、氣賀に話を聞く予定はなかったのですが、座談会を通して浮かび上がったイントリックスならではの空気感。それをどのように醸成していったのかを知るには代表の氣賀に聞くのが一番早い。しかし、氣賀は忙しく、なかなか場をセッティングできない。ということで、別件で行われたプロジェクトの飲み会で氣賀に直接聞いてみました。
松井:
氣賀さん、ゆる広の企画で座談会を実施して、こういう意見が出てきたんですが、そのカルチャーがどうして生み出されたのか氣賀さんに聞くしかない、ということで今それについてお伺いしたいのですが。
氣賀:
(芋焼酎をあおりながら)わかった。だいじょうぶだよ。
代表取締役社長
氣賀 崇
家族構成
妻・高校生3人
起床・就寝時間
平日:7:00起床 翌1:00就寝
休日:8:00起床 翌1:00就寝
最近の子育ての悩み
子どもが部活や習い事で忙しく、家族全員が揃いにくい。
松井:
(本当に大丈夫かな)これ、ゆる広のインタビューですからね。記事に書きますからね。
氣賀:
OKOK。あ、おねえさん、芋もう一杯ちょうだい。
松井:
(まあ、OKって言ってるからいいや)そもそも、氣賀さんて育児やってたんですか?
氣賀:
覚えてないけど、たしかやってたと思うよ。子どもを幼稚園に送ったりとか。覚えてないけど。
松井:
覚えてない(10年以上経つと、そんなものなのかしら)。ところで、先日の座談会でイントリックスには育児に寛容なカルチャーがあるという意見が出たんですが、それは何か意識して作ったものなんですか?
氣賀:
いや、ぜんぜん。
松井:
ぜんぜん(全然?)。
氣賀:
育児がしやすいように、というよりは、みんなが働きやすい環境を作りたいと考えてたね。そのために制度や決まりをたくさん作ったりすると、逆にそれに縛られて窮屈になったりすることもあるじゃない。だから、できるだけ社員のみなさんの自主性を大事にして、逆に決まりを作りすぎないようにしたんだよね。そういうところから、育児のことも含めて、いろんなことをみんなが許容する文化が生まれたんじゃないかなぁ。
――一時はどうなることかと思いましたが、イントリックスのカルチャーの謎がひとつ解けました。この後は話が長くなったので割愛しますが、氣賀が思い描いた会社の文化は10年かけてイントリックスにしっかり定着したようです。あと、このままだと氣賀に怒られそうなのでフォローしますが、氣賀には高校生のお子様が3人もいる、いわばイントリックスのイクメンの大先輩。今でも、お子様と自転車旅行をしたり、スキーに行ったりと子煩悩なパパさんです。
かなり長くなりましたが、私は今回の取材でイントリックスは育児と仕事を両立しやすい会社であるという仮説を検証できたと感じています。イントリックスは創立してまだ10年。大企業と比較すると、育児のための制度や設備を十分に提供できているとは言えませんが、最も大事なことのひとつである育児を許容するカルチャーは確かに根付いていると思います。
今回参加した山田や森のように、育児と仕事の両立で転職を考えていらっしゃる方はたくさんいると思います。育児に理解のある会社がなかなか見つからない、そう感じてらっしゃる方は、ぜひイントリックスに遊びに来て、そのカルチャーを感じてみてください。