BtoBマーケティングコラム BtoB企業がWebサイトリニューアルで成果を出すための教科書

2024年6月25日

BtoB企業のWebサイトリニューアルとは?

Webサイトのリニューアルとは、サイトの構造やデザインなどを根本から作り直すことです。部分的な変更や機能の追加とは区別されます。

Webサイトを公開してからしばらく経つと、古い情報が多くなってきたり、構造上の不具合が出てきたり、運用に時間がかかりすぎたりと様々な問題が積み重なり、Webサイトの利便性が低下します。

これらの問題に対処しきれなくなってきたとき、Webサイトを一度リニューアルすることで、以前よりも利便性を高めることが可能です。

効果的なWebサイトリニューアルの目的とは

Webサイトのリニューアルは、以下のような目的を達成するために実施されることがほとんどです。

  • デジタルマーケティングとの連携
  • ブランディングの強化
  • Webサイト訪問者の増加
  • 求職者の応募増加
  • Webサイト運営の効率化

いずれかの目的に当てはまる場合、Webサイトリニューアルを検討する時期かもしれません。

Webサイトリニューアルにかかる期間

一般的にWebサイトのリニューアルには、6か月~1年ほどの期間がかかります。内訳としては、要件定義1~3カ月、サイト構築に5~11カ月というのが平均的な期間です。

また、Webサイトの規模によっても期間は変動し、ページ数が多くなるほどリニューアルにかかる期間は長くなります

一般的なWebサイトリニューアルのタイミング

企業がWebサイトを公開してから「3〜5年」が経過したら、リニューアルを検討する時期になります。また、これから紹介する問題や目的があるときは、サイトの公開年数にかかわらずリニューアルをするタイミングといえます。

マーケティングに必要なコンテンツ・機能が足りない

デジタルマーケティングに取り組むためには、当然ターゲット顧客に製品やソリューションを訴求するためのコンテンツや、検索やポップアップなどの機能が必要になります。そういったコンテンツや機能を現在のWebサイトに追加することが難しい場合はWebサイトリニューアルをすることで抜本的に見直すことも手段のひとつです。

デザインが古くさい

Webサイトのデザインは一定の周期でトレンドがあり、公開時は最新のデザインだったものが、年数が経つと古くさいデザインに見られてしまいます。とくにライバル企業のサイトと比べてデザインで劣っていると、企業ブランドが低下してしまいます。

掲載情報や導線リンクが煩雑

サイトの運用歴が長くなるにつれ、サイト内の情報も増えていきます。それに伴って、情報が多くなりすぎたり、訪問者の導線が複雑になったり、ユーザーの利便性が低下します。こういった場合も、情報量と導線リンクを整理するためにリニューアルが必要です。

主要サービスのアップデート

ユーザーに提供している主要サービスをアップデートしたときも、サイトをリニューアルするタイミングです。アップデートに伴い、デザインや導線、情報などもまとめてリニューアルすることで、アクセスアップやコンバージョンの最適化が期待できます。

サイトリニューアルの効果的な9ステップ

Webサイトのリニューアルを進めるにあたり、大きく2つの作業に分けます。どのようなサイトにするかを具体的に決めていく作業と、実際にサイトを制作・構築していく作業です。サイトリニューアルの効果を最大限にするため、もう少し細かく作業を分解して手順を踏んで進めていきます。

ステップ1:目的・コンセプトとKPIの設定

まず最初に、サイトをリニューアルする目的やコンセプトを決めます。さらにKPIなどの数値目標も設定もしておくと良いでしょう。

たとえばKPIは「コンバージョン率3%」や「直帰率20%以下」など、より具体的な内容を数値化するのがポイントです。
目的・コンセプト・KPIが決まらないままリニューアルしようとすると、どこが問題なのか、どこを改善すれば良いのか、どうなると成功なのか、これらが明確にならないので十分な効果が期待できません。

ステップ2:ターゲットの再確認

目的やコンセプト、KPIが決まったら、自社がターゲットにしているユーザー層を再確認していく作業を行います。
現在運用しているWebサイトを「Googleアナリティクス」や「Google Search Console」といったツールで分析し、実際にサイトを閲覧しているユーザー層を明確にします。
同時に、直接ユーザーと接している営業担当に話を聞きながら、ターゲットを決めていくことも大切です。この2つの作業を行いながら、ターゲットを再確認してください。

ステップ3:現行サイトの問題の分析・競合サイトの分析・整理

ターゲットを再確認するときに使った「Googleアナリティクス」や「Google Search Console」を用いて、狙ったキーワードでアクセスが取れているか、どこでユーザーが離脱しているか、ターゲット層からアクセスがあるかなど、現行の自社サイトを徹底的に分析して問題点を洗い出しましょう。
さらに、競合他社のサイトとも比較をしながら問題点を抽出していきます。こうして得られた問題点は、グループ毎に分けながら整理しておくと良いです。

現状調査・戦略策定

「既存サイトに問題があるのはわかっているが、どこを改善すればよいかわからない」といった問題は、往々にして既存サイトとWebサイトのあるべき姿との間にあるギャップの大きさに起因します。私たちは緻密な現状分析によって既存サイトが抱える課題を洗い出し、解決すべき課題、会社全体の事業戦略におけるWebサイトのあるべき姿の実現に向けて、取り組むべき具体的な方向性と施策を明らかにします。

サービス詳細

ステップ4:要件定義書の作成

サイトリニューアルの目的や数値目標が決まり、現行サイトの問題点を抽出できたら、これらを要件定義書としてまとめておきます。
要件定義書には、リニューアルにかかる期間や予算なども記載しておきます。この要件定義書をベースにしてサイトリニューアルの作業を進めていくわけですが、要件定義書がしっかりまとまっていないと作業中のトラブルに対処できなくなります。リニューアル作業をスムーズに進めていくためにも、要件定義書の作成はとても重要です。

ステップ5:サイトマップ・構成図の設計

サイト全体をどのような構成にするのか「サイトマップ」を作ってまとめます。そして、どのようなページを作るのか、どのようなコンテンツを作るのか、いくつページを作るのか、こういったことを決めていきます。

同時に、各ページのレイアウト、お問い合わせへの導線、メニューバーに設置する項目、トップページに載せる内容など、各ページごとに構成図を設計しましょう。サイトマップと構成図を作っておけば、このあとの作業が効率よく進められます。

ステップ6:コンテンツの作成

サイトの構成が決まったら、いよいよコンテンツを作成していきます。各ページに載せるための原稿を作り、必要に応じて写真も準備しておきましょう。
新規コンテンツのために記事を作ったり、既存記事をリライトしたり、この段階ではコンテンツ作成のためのライティング作業が中心となります。
この段階でスケジュールが遅れてしまうことが多いので、自社内でコンテンツを作る場合は、余裕をもってスケジュールを組んでおくこともポイントです。

ステップ7:サイトデザインの確定

コンテンツ作成と並行してサイトデザインを決めていきます。サイトデザインは専門的な知識や技術が必要になるので、外部の制作会社に発注することがほとんどです。
外部に発注するときは、希望通りのデザインに仕上げてもらうために「自社サイトのコンセプト」や「リニューアルの目的」などをしっかり共有しておきましょう。
デザイン案が確定して開発がスタートすると、それ以降デザインの変更は難しくなります。ですからデザイン案の確定については、しっかりと議論をしてから決定するようにしてください。

ステップ8:コーディングの実施

コンテンツを作成し、デザインを確定したら、あとは最終作業としてコーディングを実施します。コーディングとはプログラミング言語を使ってサイトを作っていく作業で、HTMLやCSS、JavaScriptなどの専門知識が必要になります。
コーディング作業は社内エンジニアもしくは外部の制作会社によって行われ、何度もテストを繰り返しながらリニューアルサイトを完成させます。サイトが完成したら、スケジュールに合わせてリニューアル公開となります。

ステップ9:Webサイトの運用と解析

Webサイトをリニューアル公開したら、1ヶ月ほど運用しながらデータを集めましょう。リニューアル後1ヶ月が経過した時点で、サイトに集まったデータを解析して効果を判定していきます。
サイトへのアクセスは増えたか、お問い合わせ件数は増えたか、コンバージョン率は上がったか、逆に下がった数値はないかなど、リニューアル前のデータと比較してください。目標数値に届いていない点については、再度問題点を洗い出して改善を進めていきます。

サイトリニューアルで失敗しないために

Webサイトのリニューアルを失敗しないために、いくつか注意しておきたいポイントがあります。これから紹介していくリニューアルの大切なポイントをしっかり押さえておき、サイトのリニューアルを成功させましょう。

要件定義で課題や目的を明確にしておく

Webサイトのリニューアルでとても重要なのが、要件定義です。サイトをリニューアルする目的や、現行サイトの問題点などを明確にしておきましょう。たとえば以下のように、リニューアルする目的をはっきり決めておくと良いです。

  • サイトのデザインが古くなったので新しくしたい
  • 公開している情報が多くなったので整理したい
  • スマートフォンに対応できるサイトにしたい
  • ユーザーの導線を整理して利便性を上げたい

さらに、以下のようにKPIなどの数値目標も決めておくと、リニューアル公開後の効果判定がしやすくなります。

  • 月間アクセス数を前年比で30%アップする
  • コンバージョン率を5%にする
  • 毎日のお問い合わせ件数を15件にする

要件定義をするときに課題をより具体的で明確にしておくことで、スムーズにリニューアル作業を進めることができます。

リニューアルの規模が大きくなる場合は、要件定義の前に「戦略フェーズ」や「計画フェーズ」と呼ばれるプロジェクトを実施するケースもあります。このフェーズでリニューアルの目的をしっかりと定め関係者と合意形成をしておくことで、要件定義は具体的な検討にしっかり時間を使うことが可能になるのでおすすめです。

デザインに気を取られすぎない

Webサイトをリニューアルするとき、見た目のデザインにこだわり過ぎて失敗するケースがよくあります。
「サイトのデザインはユーザーの目に映る部分なので、カッコいいデザインにしたい」とか、「スタイリッシュなデザイン」にしたいなど、関係者がとくにこだわりたくなる部分かもしれません。

ただ、こだわりすぎにも注意です。デザインに気を取られ過ぎてサイト設計やコンテンツ作成が疎かになると、肝心のサイトリニューアルによる成果が出せなくなります。

ユーザーからのアクセスが増えない、コンバージョン率が高くならない、問い合わせ件数が増えないなど、リニューアルの目的を達成できなければ本末転倒です。サイトのデザインはブランディングや利便性向上などにも役立ちますが、デザインに気を取られ過ぎるとリニューアルに失敗する可能性が高くなるので注意しましょう。

SEO対策を整理しておく

サイトをリニューアルする際、検索エンジンからのアクセスを増やすために新サイトのSEO対策も同時に行います。

たとえば以下のSEO施策は、サイトのアクセスアップのためにも重要なものです。

  • 旧URLから新URLへのリダイレクト
  • 内部リンクを新URLへ書き換え
  • キーワードやタグの再設定
  • XMLサイトマップの送信
  • description、見出しの設定

これらを含めて本格的なSEO対策をしようとすると、その施策は多岐にわたる場合がほとんどです。
どのSEO対策を実施するのか、どのSEO対策を優先させるのか、行うべきSEO対策をしっかりと整理しておきましょう。
SEO対策では、考慮すべきことや必要となる専門知識も多いので、SEOのコンサルティング会社に相談するのも良いでしょう。

サイトリニューアル後の運用を確認しておく

Webサイトのリニューアルを終えたら、新サイトが正しく運用できているかを確認しておきましょう。とくに以下のようなSEO対策をしているときは、漏れやミスがないかをしっかりチェックしてください。

  • リニューアルに伴いURLやドメインを変更した
  • SSL(https)化してセキュリティ対策をした
  • 新しくページを追加した、もしくは削除した
  • 内部リンクを追加した、もしくは変更した

これらの施策が正しく機能していないと、検索結果にページが表示されなかったり、検索順位が大幅に下がったり、ユーザーが閲覧できなかったり、結果として大幅にアクセスが減少することになります。さらにユーザーからの信頼も損なうことになるので、リニューアル後の運用チェックは必ず行いましょう。

費用対効果の高い制作会社を選定する

一口にWebサイト制作会社といっても、その規模や知名度などは大きく異なります。またそれぞれの制作会社によって料金形態もまちまちで、こちらから依頼できる内容も制作会社によって変わります。
そのため、できるだけ費用は抑えつつも高い効果が期待できる制作会社を選ぶことが大切です。

大手の制作会社であればノウハウも十分にあり、こちらが選べる選択肢も多いので理想的なサイトへとリニューアルを実現してくれます。ただし、費用は高額になるケースがほとんどです。

一方、中小の制作会社であれば費用を安く抑えることができる反面、その会社ごとに業界や分野を特化していることが多いので、自社サイトのリニューアル目的に合うような制作会社を探すことがポイントになります。

サイトリニューアルでURLを変更する際の確認点

サイトをリニューアルする際、止むを得ずURLを変更する場合もあります。もしもURLを変更したときは、確認すべき点がいくつかあるので紹介していきます。

リダイレクトが対応できているか

リダイレクトとは旧サイトのURLをクリックしたときに、新サイトのURLへと自動的に転送させる仕組みのことです。この対応をしておくことで、ユーザビリティの低下や検索エンジンの評価損失を回避することができます。

Googleにドメイン変更が伝わっているか

URLを変更した場合、Google Search Consoleの「アドレス変更ツール」を使って新しいURLへ変更したことを通知してください。Google Search Console上から通知することで、検索順位への影響を最小限に抑えることができます。

内部リンクが新しいサイトのURLに変更できているか

リダイレクト設定が完璧にできていれば、内部リンクで問題が起きることはありません。ですが念のために、内部リンクがしっかり機能しているか1つ1つ手作業で確認しておきましょう。できれば新しいURLへ書き換えておくことが理想です。

サイトリニューアル後に実施すべき必須事項

新しいWebサイトで今まで以上に目標が達成できるよう、サイトをリニューアルした後にも実施すべき項目がいくつかあります。この作業をやっておかないと、せっかくリニューアルしたのに効果が出ないという結果になりかねません。これから紹介することは、リニューアル後に必ず行いましょう。

SEO対策のミスや抜け漏れをチェックする

サイトをリニューアルするタイミングで、ドメイン(サイトURL)の変更、セキュリティ対策でSSL化、ページの追加や削除、こういった対策をしたときはリダイレクト設定が正常に機能しているか、実際にクリックしながらチェックしましょう。リダイレクト設定が不十分だと、アクセスを大きく落とす原因になります。また新しく追加したページがあれば、忘れずにGoogle Search Consoleからインデックス登録を依頼しましょう。

サイトリニューアルを告知する

サイトのリニューアルを終えたら、以下の方法でリニューアルの告知をしましょう。とくに既存ユーザーは、見慣れないサイトが表示されると離脱してしまう可能性があるので、目立つように告知すると良いです。

  • 自社サイトのお知らせページなどに掲載
  • メルマガやSNS、YouTubeなどで投稿
  • プレスリリースサービスで配信

などの方法があります。
告知するときは、リニューアルした目的や変更点なども併せてお伝えしましょう。できるだけ多くのユーザーがサイトに訪れてくれるよう積極的にアピールしてください。

GA等で効果測定を行う

リニューアル後1ヶ月を目処に、当初の目的や目標が達成できているか効果測定を行いましょう。

このとき「Google Analytics」や「Google Search Console」などのツールを使うと便利です。もしも数値が悪化していたり、変化が見られないなら、サイト構造の見直しやコンテンツ追加、リスティング広告の出稿など、できる限りの対策をしていきます。
このようにPDCAを回していくのも効果を出すポイントです。

サイトリニューアル時の制作会社の選び方

リニューアルの実作業そのものはサイト制作会社に任せることになるので、良い制作会社を選ぶという作業も大切になってきます。選び方のポイントはいくつもあるので、ここでは制作会社選びで重要な5項目について紹介します。

WordPressなどのCMSの有無

現在はCMSを使ってWebサイトを構築することが主流になっています。CMSの中でもオープンソース系の「WordPress(ワードプレス)」や「Drupal(ドルーパル)」は多くの制作会社で取り扱っています。これらは無料で利用できますが、サポートがやや弱い傾向があるので自社に知見のある人がいる場合におすすめです。
また制作会社の中には独自開発したCMSを持っているところもあり、別途使用料はかかりますがセキュリティやサポートは充実しています。

Web集客の知識や経験

Webサイトはマーケティングの一部ですから、もちろんマーケティングの知見がある制作会社を選ぶと良いです。
たとえば、サイト制作の知見しか持っていない制作会社に依頼してしまうと、最終的に自社の要望とミスマッチが生じてしまったり、期待していた効果が出なかったりと、満足できないリニューアル結果になってしまいます。
BtoBやBtoCにかかわらず、Web集客の経験や知識がある制作会社を選ぶことが、リニューアルを成功させるポイントの1つです。

Web制作の体制

大半の制作会社は50名以下の規模というのが実情で、その限られた人数の中で複数のWebサイトを制作しています。ですから、自社のWebサイトを期限内に納品してもらうには「制作会社側の体制」というのも重要な判断材料になります。

1つの専門職種に偏らず、プロデューサー、アートディレクター、システムエンジニアなどを中心に指揮系統がしっかり構築されている制作会社であれば、期限内に最良のものを納品してくれる可能性が高いです。

アフターフォローの有無や範囲

サイトのリニューアル後もPDCAを回しながらWebサイトを改善していくことが大切なので、中長期的にアフターフォローをしてくれる制作会社を選ぶことが重要です。できればメール対応ではなく、対面や電話などでしっかり対応してくれる会社が良いでしょう。

制作会社の中には「なんでもサポートします」とか「たいていのことは対応できます」といった曖昧な言い回しをするところがありますが、具体的に支援してくれる内容や範囲を明示してくれる会社を選んだ方が良いです。

コストの相場

企業サイトをリニューアルする場合、その目的や規模、関連するシステム数や新規で制作するコンテンツ量によって、かかる費用も大きく変動します。
また、自社内の合意形成の支援をどの程度ベンダーにサポートしてもらうかも、コストの変動要素となります。

例えば20〜30ページの小規模サイトで「デザインだけ」をリニューアルする場合でも、100万で済む場合もあれば、1000万円必要な場合もあります。

ページ数が多く、法令対応や複数組織がスムーズに使用できるCMS導入、PIMやMA、SFAなど別システムとのデータ連携まで含めると1億を超えることも珍しくありません。

サイトリニューアルの外注に必要なもの

リニューアルの実作業については、ほとんどのケースでWeb制作会社に外注することになります。また外注するにあたって必要なものがいくつかあるので、ここからはサイトリニューアルを外注するときに用意しておきたいものをピックアップして紹介します。

RFP(提案依頼書)の作成・提出

RFPとは、Webサイトの制作を依頼する側が開発側へ提出する「提案依頼書」のことで、サイトをリニューアルするときに欠かせないものです。この提案依頼書は、以下のことを中心に記載をしましょう。

  • サイトをリニューアルする目的
  • 自社の強みあるいは弱み
  • 現行サイトの問題点とその解決案
  • 予算やスケジュール
  • 追加してほしい機能

最低でもこれくらいの項目はRFPに載せつつ、さらに具体的で細かい提案依頼書が作れると、依頼する側の要望が制作会社に伝わりやすいです。また発注する前にこのRFPを複数の制作会社へ提出することもできるので、しっかり提案依頼書を作り込んでおくと自社の要望に合った制作会社を選べるというメリットもあります。

デザインやロゴデータなど使いたい素材

フリー素材であれば制作会社に準備してもらうこともできます。自社のロゴや、自社専用のデザインがあれば、それらのデータを制作会社に提出します。従業員や社内風景など、Webサイトに載せるための写真が必要なときは、あらかじめ写真撮影をしておきましょう。また制作会社の中には写真撮影をしてくれるところもあるので、事前に確認しておくと良いです。撮影をしてくれる場合は、細かいカット割りやポイントなどを伝えておくとスムーズに対応してくれます。

ドメイン・サーバーなどの管理情報

いざサイトのリニューアルを依頼するという段階で、サーバー情報やドメイン情報がわからないというケースがあります。現行サイトを作成した際に、ドメインやサーバー情報の管理もWeb制作会社に委託しているのであれば、解約前にこの制作会社に問い合わせて、自社で管理をするよう変更しておきましょう。また、リニューアルを依頼する新しい制作会社にサーバーやドメイン情報の管理も併せて依頼したい場合は、これらの情報も提出してください。

サイトリニューアル事例

これまでにイントリックスが手がけた事例を、いくつか紹介します。

事例1.ダイキン工業株式会社

【課題】

  • 差別化ポイントの訴求不足
  • 9年間変わらないデザイン
  • 海外からのアクセスに対し表示速度が遅い
  • モバイル端末からも見づらい

【解決策】

  • 訴求ポイントの抽出
  • 視覚的に理解しやすいコンテンツ作成

【成果】

  • 大幅にアクセス数がアップ
  • ユーザーが各サイトへたどり着きやすくなった
プロジェクト事例詳細

事例2.住友商事パワー&モビリティ株式会社

【課題】

  • リブランディング
  • Webサイトリニューアル
  • ステークホルダーへの表現方法

【解決策】

  • スローガンの制定
  • 実現したい世界観を表現する
  • 紹介動画の制作
  • 会社案内パンフレットを制作

【成果】

  • 新社名はもちろん、企業としての新たな想いを伝える中核的な存在となった
  • ステークホルダーの方々とのコミュニケーションが促進された
プロジェクト事例詳細

事例3.日東電工株式会社

【課題】

  • 事業をわかりやすく伝えるためのコンテンツが不足
  • よりスムーズな製品検索のための改善が必要

【解決策】

  • 「製品」と「仕様」を複合的に検索できる製品検索の機能を新たに設計・開発

【成果】

  • 製品コンテンツへの遷移率はPC / SPともに数値が上昇
  • 企業理解のコンテンツへの流入増加
プロジェクト事例詳細

まとめ

Webサイトのリニューアルについての基本的な知識、導入手順、注意する点、制作会社を選ぶときのポイント、リニューアルの実例などについて解説してきました。自社サイトをリニューアルする際には、サイトリニューアルする目的や具体的な数値目標を決めておくことが重要です。また、リニューアル後も効果測定をし、PDCAを回しながら改善していくこともポイントになります。まずは現行サイトの問題点や課題を明確にして、効果的なサイトリニューアルを行っていきましょう。

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